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意味ない「もんじゅ」再稼働
5月6日、ニューヨークで核拡散防止条約(NPT)再検討会議が行われている中、福井県敦賀市の「高速増殖実験炉もんじゅ」の再稼働が強行された。95年のナトリウム漏出事故以来、15年近く止まったままだったのだから、ギネスブックものである。運転直後に警報機の誤作動が始まった。10日後に停止するまで290回もの警報が鳴った。大事に至らなかったのは幸いだが、290回も鳴れば誰もが「またか」と感じる「オオカミ少年」的な笑えないものである。加えて、操作ミスも報道された限りでは2回起こっている。15年間、捲土重来を期してきたと言いながら、日本原子力研究開発機構(旧動燃)の準備はお粗末である。このようなお粗末に、私たちは自らの命を預けているのかと思うと腹が立ってくる。
「もんじゅ」の増殖炉技術は結局このままでは使えない、次代に予定する実証炉は違う方式であるとされている。ならばなぜ、この時期に運転再開なのか。6月19日~20日、再稼働に合わせたように福井でAPECエネルギー担当大臣会合が開かれた。単なる国の見栄が「もんじゅ」を動かしたのだとしたら、これほど国民を愚弄することはない。
NPT再検討会議では、イランのウラン濃縮問題が議論された。イランにしてみれば「自らも核の平和利用の権利はある」との主張なのかもしれない。約47tのプルトニウムを保有する日本は、NPT核保有国(米英仏露中)を除くと最大の保有国である。イランや北朝鮮の比ではない。これらは国際原子力機関(IAEA)の厳しい管理に組み込まれてはいるものの、イランなどのウラン濃縮を制限しようとしている中で、「核不拡散」の観点から問題であることは明らかである。プルサーマル計画のMOX燃料として細々と使用することで理解が得られるとは思えない。「核兵器テロ」が不安視され、国際的なプルトニウム管理がより厳しくなることは自明ではないか。
増殖炉技術の開発が破たんしては、再処理の必要性も薄い。増加する核燃料廃棄物問題で言えば、一番安全で賢明なのは中間貯蔵を進めること。そしてその間に、原子力以外の再生可能なエネルギー開発に徹底した投資を行うことだ。誰もがそのことを知らないわけではないのに、核燃料サイクル計画は未だ見直されない。
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