2010年、WE INSIST!

2010年12月01日

情報公開無くして民主主義は立たず

情報というものが、国民の政治動向に大きな影響を与えることは間違いない。情報の公開は、憲法が定める国民主権を根本から支える重要な原則ではないか。自民党政権下の密約問題が頭に浮かぶ。尖閣諸島沖での中国漁船と巡視船の衝突事件のビデオ映像の流出事件で問われているのは情報管理なのか、情報公開なのか。そのことを同義に議論してはならない。政府の情報管理のずさんさを露呈したとする批判があるが、国民の目から見て、そもそも秘密にすべきものなのかが問われる。これまで、海上保安庁は透明な組織運営を行ってきたように思う。情報は公開されるとの前提があったように感じられる。映像は編集されたもの、中国船の船長は酩酊していたとの情報もある。尖閣諸島沖は、日常どのような状況であったのか。なぜ、突然漁船が衝突する事態を招いたのか。全てを公開してこそ、問題の本質に迫れるというものだ。

自衛隊員のメンタルヘルスについて、防衛省の調査を情報公開請求したが、ほとんどが黒塗りで渡されたと聞いた。個人情報以外は公にすべきだ。自衛隊員の自殺率は、国民平均の1.5倍である。雇用問題もないし老人もいない自衛隊で、自殺の理由が限定されるにもかかわらず高倍率となっている。ドイツの軍隊は一般国民より自殺率は低い。防衛省は、高い自殺率を問題にしてはいるが、そのような隠ぺい体質では、物事の解決は進まないだろう。

神奈川県教育委員会が「君が代」斉唱時に立たない教員の名前を収集していた。神奈川県の規定は、個人情報の収集を厳しく制限している。神奈川県個人情報保護審査会は、情報収集をやめるように勧告している。しかし、議会の強い要請を受けて教育委員会はやめようとしない。古くは、神奈川県警が共産党員の自宅を盗聴していた事件もあった。情報の徹底した公開制度がなくては、民主主義はつぶれる。戦前の「検閲」の二文字がそれを明らかにしている。

※お詫びと訂正
11月号本稿26行目において、「原口一博前総務大臣」と表記しましたが、正しくは「枝野幸男前民主党幹事長(現・幹事長代理)」でした。関係者の皆様にご迷惑をおかけしましたことを心よりお詫び申し上げます。

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