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国民不在の愚かな国会

2011年1月 1日

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 菅直人内閣での閣僚らの問題発言が続いている。「お答えを差し控えます」「適切にやっております」のふたつを覚えておけば法務大臣は務まるとした柳田稔前法相発言、「自衛隊は暴力装置」と言った仙谷由人官房長官、後に訂正すべき発言を公の場で軽々しく行うべきでないことは自明のことであろう。発言を翻したその後の去就も潔くない。どちらも、野党の格好の批判の的になった。

 12月に入って、議会開設120年記念式典での、中井洽衆院予算委員長の「早く座らないと誰も座れないよ」との発言、これは秋篠宮に向けられたとかで、右翼団体から抗議されているらしい。野党は懲罰動議を提出したが、民主党も同じ会場で携帯電話の着信音を鳴らした自民党の逢沢一郎国会対策委員長への懲罰動議で対抗した。子どものけんかでもあるまい。この国の立法府のレベルが問われるではないか。

 後先を考えない軽薄な発言が相次いでいることは事実だが、そんなことで罵り合っている場合ではない。今に始まったことではないが、国民不在の国会論議はやめにしてもらいたいと思っているのは私だけか。

 事業仕分け作業が終わったと思ったら、米軍の思いやり予算は5年後まで支払う約束が決められた。南北朝鮮の武力衝突が起こったと思ったら、朝鮮高校の授業料無償化適用が止まった。大砲を撃ったのは高校生ではあるまい。何の関係があるのか。財源不足と言いながら、法人税だけは引き下げられる。しかし、労働者派遣法改正もままならず、セーフティーネットは穴だらけ。毎日電車が止まっている。沖縄には「辺野古の基地を甘んじて受けろ」(仙谷官房長官)と、どれをとっても国民不在。そんなときの菅首相の決断は早い。監視役のマスコミは、歌舞伎役者のけんかの顛末で忙しい。

 「ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す(引っ越す)国はあるまい」とは夏目漱石の小説「草枕」の冒頭に続く一節。政治家は、神でもなければ鬼でもないが、これが「ただの人」でもないから、日本は本当に住みにくい。「人でなしの国は人の世よりなお住みにくかろう」そんな「人でなしの国」にならないようにという「神頼み」ではいけない。
 

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