2021年、基地問題コーナー、沖縄コーナー

2021年04月09日

辺野古サンゴ訴訟で最高裁に1891筆の団体署名を提出


福岡高裁那覇支部は2021年2月3日、辺野古のサンゴ移植を巡る問題で国を相手にした沖縄県の訴えを退ける判決を下しました。
このいわゆるサンゴ訴訟は、沖縄防衛局が辺野古新基地建設にかかわり大浦湾のサンゴを移植するため、沖縄県にサンゴ特別採捕許可申請を出したところ、農林水産大臣が県に対して申請を「許可」するよう是正指示を出したことが発端で、沖縄県はこれを国の違法な関与であるとして訴えた裁判です。
沖縄県が最高裁に上告しましたが、この間の最高裁は、行政不服審査制度を濫用した「沖縄防衛局の私人なりすまし」についても、国の主張を認める「忖度裁判」を行っており、厳しい判決が予想されます。そこであらためて最高裁に対して、公正中立な審理を行うよう求める緊急のとりくみが市民団体によってよびかけられ、団体署名活動が行われていました。
そして4月9日午後、団体署名をよびかけた「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会、および協賛した平和フォーラム、安保破棄中央実行委員会、憲法9条を壊すな!実行委員会の代表らが、最高裁判所に1891筆の団体署名を提出し、「法の番人として、公正・中立な審理を行うこと、また福岡高裁那覇支部判決を破棄する」ことを求めました。

同日夜には、最高裁前で「辺野古サンゴ訴訟での公正・中立な審理を求める4.9最高裁正門前集会」も開催され、勝島一博平和フォーラム共同代表らが、連帯のアピールを行いました。また沖縄現地からは、安次富浩さんが電話で参加しアピールを行いました。
勝島代表のアピールでは、福岡高裁の判決の問題点について、「無益な工事になったとしても工事を妨げる法律上の根拠はない」とする高裁の踏み込んだ判決を批判したほか、サンゴの保全についても沖縄県の主張をことごとく切り捨て、国の主張を一方的に採用する判決を極めて不公平であると弾劾しました。また、沖縄県知事の権限である「許可」を、国が「許可」するように是正指示を出したことは、国と地方公共団体が対等であるとした地方分権改革をないがしろにし、地方自治を貶めるものであると厳しく指摘しました。

TOPに戻る