平和軍縮時評

2014年04月21日

オバマ大統領に異議申立て「辺野古新基地建設NO!市民集会」

 

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バラク・オバマ米国大統領が23日から25日に来日するにあたり、21日、連合会館でオバマ大統領に異議申立てをしようとする集会が開かれました。フォーラム平和・人権・環境と辺野古への基地建設を許さない実行委員会が主催となり、300人以上の市民・労働者が集まりました。集会では、安倍政権が進める集団的自衛権行使の容認をめぐる議論や、辺野古新基地建設にかかわる沖縄現地の状況の講演があり、最後にオバマ大統領への申入文を集会参加者一同で決議し、提出することになりました。

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主催者を代表してあいさつする福山真劫さん(平和フォーラム代表)

福山氏は、「安倍の偏狭なナショナリズムで東アジアに緊張を作り出し、国民に危機意識を植え付けている」ことを批判。「集団的自衛権の合憲化で戦争ができる国にさせないために、「戦争をさせない1000人委員会」の運動を大きく取り組んでいこう」と呼びかけました。

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近藤昭一さん(衆議院議員)

沖縄米軍基地問題議員懇談会会長、立憲フォーラム代表である衆議院議員の近藤昭一氏は、「国会内で憲法を守っていこうという議員が少なくなっている現状はあるが、戦争で殺し殺された歴史を考えれば、平和な日本、憲法を守っていかなければならない」と強調。「日本を取りもどす」という安倍首相のように、「権力者にとって都合のいい日本ではなく、アジアの人々ともに歩む平和な社会をめざそう」と訴えました。

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高野孟さん(ザ・ジャーナル主幹 東アジア共同体研究所理事)

「安倍政権がこの間進めてきた、内閣法制局長官人事への介入、特定秘密保護法、辺野古の新吉建設、自衛隊の沖縄進出強化、ガイドラインの再改定、TPP推進などは、日本を再び戦争のできる国にしようとするための地ならしであるが、マスコミは個々の点は報道するが、全体を見渡して安倍政権が何をしようとしているかを報道することはない。」
高野氏はマスコミの姿勢をまず批判し、国民が社会の状況を認識させられない状態に置かれている危うさから話を進めました。
集団的自衛権の行使容認をめぐる議論についても、自民党副総裁高村正彦が砂川判決をよりどころに、『自衛権が認められているということの中には、集団的自衛権も入っている』などと珍説を持ち出していること。また限定容認論として「密接の関係のある国に限る」とした点など、安保法制懇と安倍政権が進める議論が素人の議論に過ぎないことを説明しました。

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伊波洋一さん(元宜野湾市長)

伊波氏は「辺野古新基地建設は、単なる移設ではない。辺野古弾薬庫もあるし、軍港設備も作り、新たな前線基地となる。」と、沖縄の負担軽減どころか安倍政権のすすめる「戦争ができる国」の最前線に沖縄が位置付けられることに、強い危機感を示しました。
いっぽうで、沖縄戦その後の米軍支配で連綿と続く「戦争への距離の近さ」が、沖縄の民衆に根強く心に刻まれており、沖縄での闘いが、日本の新たな戦争国家化を押しとどめる力になりうることを訴えました。

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大城悟さん(沖縄平和運動センター事務局長)

大城氏は沖縄現地の状況について、高江のヘリパッド建設が住民の連日の監視行動にもかかわらず工事が強行されている現状を説明。辺野古基地建設では、政府が刑特法を持ち出して反対派の動きを封じ込めようとしていますが、11月の沖縄県知事選をふくめ、反対世論の形成を力強く作り出していく決意を述べました。

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花輪伸一さん(JUCON/沖縄のための日米市民ネットワーク世話人)

辺野古の海に生息が確認されているジュゴンについて、その保護政策を求める訴訟をアメリカで提訴した「ジュゴン裁判」に関して花輪氏は説明し、基地建設は米国の文化財保護法違反と判断した裁判所の決定をバネに、アメリカ政府に新基地建設を認めないことを求める運動を進めていくことを呼びかけました。

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オバマ米国大統領への申入文を読み上げる外間美枝子さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)

2014 年 4月 21日
アメリカ合衆国大統領
バラク・オバマ  様

アメリカ合衆国大統領への申入れ

アメリカ合衆国大統領の日本訪問の機会に、アメリカ合衆国が、日本政府の方針によって、建設しようとしている沖縄県名護市辺野古の米軍基地建設計画を、取りやめるよう、バラク・オバマ大統領に切実なる申立てを行います。民主主義と人権、地域に住み暮らすものの主権、これら崇高な信義に基づいて、訴える私たちの申立てに対し、アメリカ合衆国大統領が深く考察されることを求めます。

1.沖縄県名護市の辺野古に新たな米軍基地をつくることを、私たちは受け入れることはできません。これは、日米両政府による沖縄県民への新たな植民地差別に他なりません。

2.日米両政府が新しい米軍基地をつくることを計画をしている名護市では、本年1月、市民はこの計画に反対する市長を当選させました。
この選挙結果は、地元名護市民が、新しい基地の建設を拒否していることを示す最新の意志表示です。
また、昨年の1月に、沖縄県内の自治体首長のすべてが、また、自治体議会の代表者すべてが、安倍日本政府首相を訪ね、沖縄県名護市の辺野古につくろうとしている新基地建設に反対する建白書を提出しました。
沖縄県民の民意というものは、かくのごとく明確であり、米軍の新しい基地を地元の人々はのぞんでいません。
アメリカは、民主主義という価値を尊んできました。
アメリカが、地元市民のこれほど明確な意志を踏みにじるのは、民主主義の否定ではないでしょうか。

3.残念ながら、日本政府は、沖縄県民と沖縄の全自治体代表者の意向を無視して、辺野古に新しい米軍基地をつくることに固執しています。
アメリカ政府が、日本政府の意向と沖縄県の全自治体また全県民の意向の相違について、慎重な考慮を払わず、日本の政府の意向のみにしたがって、辺野古に基地を移設することは、とりかえしのつかない禍根を残します。日本政府に対する不信とともに、長年、基地があることによって苦しめられてきた沖縄県民が、アメリカ政府とその軍隊に新たな不信を重ねることとなるでしょう。
この不信は、いままでになく、強く激しい不信となることでしょう

4.沖縄県の米海兵隊普天間基地を閉鎖して、沖縄県民にすみやかに返還されることを私たちは望んでいます。
普天間基地を返還させるには、辺野古に新しい基地をつくることが条件であるとする虚構を、日本政府はつくり上げてきました。辺野古の新基地の如何に関わらず、普天間基地は閉鎖され、返還されなければなりません。

5.新しい基地の候補地は、絶滅危惧種のジュゴンが生息し、餌となる海草藻が広がる海です。また多くの種類のサンゴの生息も確認されています。基地建設予定地の海は内湾であることから、建設によって生態系に壊滅的な打撃を与えます。これらの環境を破壊することは、自然に対する犯罪に他なりません。

6.アメリカ政府は、東アジアでの最近の領土問題をめぐる緊張に懸念を表明してきました。日本政府が行おうとしている集団的自衛権の獲得、そして、辺野古に新基地を建設する動きが、東アジアに緊張を生み出すものです。

深い思慮によって、辺野古の基地建設をアメリカ政府自身が撤回されるようつよく申入れます。

オバマ大統領に異議申立て「辺野古新基地建設NO!市民集会」参加者一同

以下は英語版

April 21, 2014

Mr. Barack Obama
President of the United States of America

 

Requests to the President of the United States

Dear Mr. President,

On the occasion of your visit to Japan, we would like you to cancel the plan to build a US military base at the Henoko District of Nago City, Okinawa Prefecture, which has been drawn by the Japanese Government. We would like you to carefully consider our requests that are made based on our faith for democracy, human rights and local sovereignty.

1. It is impossible for us to accept another US base to be built at Henoko. This is definitely a new form of colonialism against Okinawa by the Japanese and US Governments.

2. In Nago City where the new US base is planned, a mayor who opposes the plan was elected last January.
This shows the latest will of the local residents in the city to refuse the construction of the new military base.
In addition, all mayors and speakers of all local assemblies in Okinawa Prefecture filed a demand against the new US base at Henoko to Prime Minister Abe Shinzo in January 2013.
The will of the people in Okinawa is as clear as such, and they never want any new US military base.
The US has cherished democracy.
If the US ignores such a clear will of the local residents, it will be the denial of democracy.

3. Unfortunately, the Japanese Government clings to the construction of the new US base at Henoko despite
the opposition of the people and all the mayors in Okinawa.
If the US Government built the military base only in accordance with the policies of the Japanese Government
without careful consideration of their difference from the will of the whole Okinawa, then, the people in
Okinawa who have long suffered from US military bases on the island will be even more distrustful toward the
US Government and Military as well as the Japanese Government.
Their distrust will become unprecedentedly strong and harsh.

4. We desire that Marine Corps Air Station Futenma (Futenma Air Base) be closed and its premise be immediately returned to the people in Okinawa.
The Japanese Government has created a fiction that the Futenma Base is returned to Okinawa only on condition that a new base is built at Henoko. Regardless of the future of Henoko, the Futenma Base has to be closed and returned to Okinawa.

5. The candidate site for the new base at Henoko is a habitat for dugongs, an endangered species, and is rich in seaweeds and sea-grasses that they eat. Various kinds of corals have been observed in the inner bay. Therefore, the construction of the base there will totally destroy the ecosystem, and this is definitely a crime against nature.

6. The US Government has expressed its concern about the recent tension over territorial disputes in East
Asia. The Japanese Government’s aim to gain collective defense rights and its move to build the new base will
heighten the tension in the region.

We urge you and the US Government to repeal the plan to build the military base at Henoko.

 

All participants in the Citizens’ Rally against a New Base at Henoko
 

 

 

 

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