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映画「靖国 YASUKUNI」上映中止に対する声明

2008年4月 2日

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フォーラム平和・人権・環境事務局長 福山真劫

 今月12日に予定していた映画「靖国 YASUKUNI」の上映が中止に追い込まれようとしています。これは、言論や表現の自由に関わる極めて深刻な問題です。このような事態に際して、平和フォーラムは、各映画館が上映に向けた再検討を勇気を持って行うことを強く要請します。今年2月、日本教職員組合の「教育研究集会」の会場使用を拒んだ新高輪プリンスホテルの愚を繰り返してはなりません。私的企業とはいえ、「表現」に関わる活動を展開してきた企業としての責任は重要です。一方で、市民の権利を守るべき国・行政が、その力を発揮し右翼団体の抗議や嫌がらせに屈せず上映に向けて条件整備をすすめることも重要です。憲法に認められる国民の権利を守ることが、国・行政に命じられた責任であることを自覚しなくてはなりません。

 日本在住19年の中国人李纓(リイン)監督のこの作品は、「靖国」をめぐる事象を淡々と捉え10年にわたる取材のもとに作成されました。釜山国際映画祭、サンダンス国際映画祭、ベルリン国際映画祭でも上映され、第32回香港国際映画祭では最優秀ドキュメンタリー賞を受賞しています。この作品の国際評価は高く、制作には文化庁管轄の独立行政法人「日本芸術文化振興会」からも助成金が支出されていました。

 この映画が上映中止に追い込まれた原因は、この「日本芸術財団」の公的助成問題であるとして、自民党の稲田朋美衆議院議員などを中心とする「伝統と創造の会」「平和靖国議連」が、異例の試写会を要求したことにあります。文化庁が主張する「審査をクリアして適正に行われた助成」に対して、政治的に異を唱えることは、国民の主権行使にとって重要な意味を持つ「表現活動」を萎縮させ、成熟した民主主義社会を崩壊させる行為に他なりません。稲田議員が「上映中止という結果になるのは残念」と本当に思うのであれば、上映に向けて努力を傾け、その中で「靖国」とは何かという議論を展開すべきと考えます。

 平和フォーラムは、嫌がらせなどで「言論と表現の自由」が制約されることがあってはならないと考えます。考え方の違いを議論で乗り越えることが、まさに求められています。そのことを、政府は自ら保障して行かなくてはなりません。それは、国の営みが、まさしく「言論と表現の自由」を基盤にして成り立っているからです。このような情勢を許してはなりません。そして、決して政府はこのような勢力を利用してはなりません。私たちは、政府に対してその責任を果たし「言論と表現の自由」がきちんと守られる社会の構築を要求します。

 平和フォーラムは、全国の仲間とともに、暴力によって「言論と表現の自由」を侵そうとする勢力に対して、これを許さず敢然と立ち向かって行くことを改めて宣言します。

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