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食料・農業政策に関する要請

2008年6月12日

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フォーラム平和・人権・環境代表 江橋 崇

農林水産大臣 若林 正俊 様

 現在、世界的な食料需給のひっ迫、価格高騰などが続く中で、国内の食料自給率の向上が求められています。しかし、日本農業は価格の低迷、減反・減産、担い手不足などが続いており、自給率は低下を続け、食の安全にも不安を与えています。

 私たちは、こうした事態に対し、日本の農業や食料が置かれている現状を検討し、食料・農業政策・施策について検証を行い、今後の農政に反映させていく活動を進めてきました。各地域において、集会や学習会、検討会等を開催しながら、地域の農業と食料問題の現状、食料・農業政策について意見を出し合い、地域における要求課題を取りまとめました。

 これらの意見・要求を農政に反映させて、抜本的な政策の転換を行うよう求めます。

  1.  食料自給率の向上に向けた政策を推進すること。特に、次のような具体的対策を実施すること。
    a.国際的な飼料作物の高騰に対応するため、自給飼料作物の生産拡大など酪農・畜産農家の経営安定をはかる対策を実施すること。そのため、水田や耕作放棄地を活用した飼料イネや飼料作物の作付け拡大と流通を推進すること。
    b.麦や大豆に対する助成措置を見直し、生産者のコストがまかなえるよう所得補償を行うこと。
    c.米粉製品の普及を推進し、パン、めん、うどん、菓子などの原料として活用すること。
    d.バターなど乳製品の安定供給体制を確立するため、農業者や農業団体、乳製品メーカー、行政などの関係機関が連携し、長期的展望をもって経営可能な農政展開をおこなうこと。
    e.野菜の少量多品目生産の推進と販売ルートを確保すること。
    f.学校給食の食材料には地元の農畜産物を優先的に利用することや、米飯給食を更に増やすこと。
    g.食料品・加工品と外食・中食、学校給食メニューへなどに食料自給率を表示すること。
    h.地産地消をすすめるとともに、食事バランスの啓蒙などをすすめること。そのための地域の配送システム等を活用した流通モデルを構築すること。
    i.特産物を紹介し、全国に展開するための情報発信等を行うこと。
    j.食品ロスを減少させた学校・企業・団体のコンクールを行うこと。
    k.市民農園の推進を図ること。
  2. 担い手育成・確保のための施策を充実すること。特に、次のような具体的対策を実施すること。
    a.再生産が確保できる所得補償対策を強化するとともに、営農活動によってもたらされる国土・環境保全相当費用を農家へ助成すること。
    b.集落営農は、地域の条件に見合った多様な農業の展開を可能とするものとして位置づけ、集落営農組織の育成を支援すること。
    c.経営所得安定対策は、野菜や果樹なども含めて対象品目を拡大すること。また、認定農業者以外の対象者の加入要件を緩和すること。
    d.若い担い手の育成確保のための特別の支援措置、所得対策、定住対策などを行うこと。
    e.Iターン・Uターン・定年退職者、女性や外国人も含めた幅広い新規就農を支援すること。特に、農業技術や農地、機具の取得、販売経路などを整備すること。
    f.株式会社の農業参入に対する監視体制、条件の整備・強化を行うこと。
    g.地域活性化に協力するNPO、都市住民等の育成に向けたしくみづくりを行うこと。
    h.高額となる農業機械購入費用などに助成を行うこと。
  3. 持続可能な農地を保全するため政策を推進すること。特に、次のような具体的対策を実施すること。
    a.耕作放棄地の解消対策を強化するため、耕作放棄地を利用する生産法人に対する助成や、市町村斡旋での貸与、農地のリース事業などをおこなうこと。
    b.転作田での新規需要米、飼料用米などの作付けによる有効活用や輪作体系をすすめること。
    c.多様な主体による営農活動と農作業体験の機会の創出を奨励することや、農地付き住宅・団地の設置を奨励するなど、自治体の取り組みを支援すること。
    d.共同作業を行う小規模グループを育成し、地域が一体となって産地を支える集落営農を推進すること。また、消費者団体等とのオーナー制を推進し、生産者と消費者との交流を図ること。
  4. 農林業のもつ多面的機能に対する評価・支援を講ずること。特に、次のような具体的対策を実施すること。
    a.農林業の多面的機能の重要性をPRし、国民理解を得るため、環境省と連携し、環境対策としての農地の多面的機能を研究すること。
    b.水田の持つ多面的機能を重視し、水田農業を主体とする農業基盤の整備・確保に努めること。
    c.食品産業、加工業など農工商への支援・連携強化を図ること。
    d.グリーン・ツーリズムと観光産業との連携強化を図り、都市と農村の交流等を図ること。
    e.地域水田農業活性化緊急対策で、国際援助米の作付けも交付金の対象とすること。
    f.農山村地域を抱える地方自治体が、医療・教育・福祉など基礎的な社会サービスを維持し、定住環境の総合的な整備に必要な財源を措置すること。
    g.棚田など景観を保全するための助成措置を図るとともに、環境支払い制度を確立すること。
    h.農地・水・環境保全向上対策と中山間地直接支払い制度を統合し、所得補償、生活環境・農業生産・情報通信等の基盤の充実を図ること。
  5. 世界的な食料需給がひっ迫するなか、WTO農業交渉および日豪FTA/EPA交渉にあたって、各国の食料主権を尊重し、農業基盤の維持拡大によって食料自給率向上と食料安全保障の確保をはかれるよう、各国の農業が共存できる新たな農産物貿易ルールを主張すること。

以上

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