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2012年12月18日

第46回衆議院選挙結果をうけての私たちの決意

2012年12月18日

第46回衆議院選挙結果をうけての私たちの決意

フォーラム平和・人権・環境
(平和フォーラム)
共同代表  福 山 真 劫

  1. 12月16日第46回衆議院総選挙が実施された。政権交代後の3年4ヶ月にわたる民主党の政権運営が国民からどう評価されるのか、私たちは注目していた。選挙結果は、自民党は294議席、公明党は31議席で両党あわせて衆議院で3分の2議席を上回る325議席を獲得し圧勝し、民主党は57議席で大惨敗した。「第3極」といわれている「維新」は54議席、「みんな」は18議席、「未来」は9議席であり、社民党は2議席、共産党は8議席という結果であった。また投票率は59・3%で戦後最低のであり、その低さは「投票する政党」がないという国民の苛立ちを表しているように思われる。こうした結果は、ある程度予測されていたとはいえ、ここまで差が開くとは予測できなかった。この結果を受け、自公両党は、26日にも安倍自民党総裁を首相とする連立政権を発足させる予定である。
  2. 2006年発足した安倍内閣は、「美しい国・戦後レジームからの脱却」とし、教育基本法の改悪、憲法改正のための国民投票法を成立させた。彼のいう「戦後レジームからの脱却」とは、戦後の憲法体制を右から解体することであり、9条を中心とする憲法を改悪することであった。しかし国民的反対運動の高揚と本人の「健康上の課題」から、内閣を投げ出した。
  3. 今回は、「新しい国・日本を取り戻す」として、5年前の「戦後レジームからの脱却」を復活させ、集団的自衛権の合憲化、自衛隊の国防軍化、日米同盟の強化と東アジア軍事的緊張関係の激化、辺野古への米軍基地建設の推進、脱原発方針の見直し、憲法改悪などを実現しようとしている。私たちは安倍のこうした路線を許すわけには行かない。中国、韓国の政府も「安倍総裁を中心とする自民党」の動きに警戒感をあらわにし、早くも緊張が高まっている。今回の総選挙で、国民は民主党の「ていたらく」に対する批判票を第3極や自民党に投票したのであって、安倍の「右傾化路線」を支持したわけではない。安倍政権の本質が明らかになるにつけ、国民の支持は確実に離れると予測される。
  4. 民主党はこの惨敗の原因を徹底的総括し、出直し的再出発により展望を切り開いてほしい。また社民党も今回の後退を総括し前進してほしい。そして「国民の期待」に応えると同時に参議院選挙に備えてほしい。
  5. 平和フォーラムは、平和・民主主義・脱原発・憲法理念の実現をめざして、自公政権下でも、民主党政権下でも情勢に合わせて、全力で取り組んできた。とりわけ現在「さようなら原発1000万人アクション実行委員会」、「米軍基地を縮小・撤去をめざす沖縄の仲間たち」と連帯して全国各地で闘っている。引き続き連帯の輪を大きく拡大し、安倍路線と対決する決意である。

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