声明・申し入れ、2016年

2016年04月27日

平和フォーラム第18回総会/福山代表あいさつ「連帯で新しい時代の扉を開けよう」

   全国から結集ありがとうございます。

   この1年平和フォーラム運動へのご結集本当にありがとうございます。

   熊本震災の中で、亡くなられた方がたに哀悼の誠をささげると同時に被災し苦闘されている皆さんに激励申し上げます。支援に奮闘される方がたに心から敬意を表します。

   補欠選挙ですが、京都3区は、民進党公認に泉候補がおおさか維新候補に圧勝しました。北海道5区は、野党共闘の池田さんが選挙運動上の不利な条件にも関わらず、大健闘しましたが及びませんでした。この補欠選挙の闘いを総括しながら、参議院選挙勝利めざして、野党と支持勢力の体制を強化と運動強化が求められています。

   さて「戦後の平和・民主主義・憲法体制の最大の危機」との情勢分析に基づきながら、従来積み上げてきた運動は継続し、そして相当に無理をかさねながら、連帯の輪を拡大して、2015年から16年の運動のなかで新しい可能性と希望を作り出してきました。

   そのことの成果が今年の闘いのなかで、今問われています。

Ⅰ)   安倍政権の崩壊が始まりました

   国際情勢は、従来の米国を中心とする秩序が揺れ動き、混乱に拍車がかかっています。

   国内的に見ても、経済的・政治的危機が進行しています。戦争法や辺野古基地建設強行など憲法を破壊しての軍事大国への暴走、アベノミクスの失敗による株の乱高下、貧困と格差の社会の深刻化、勤労者の実質賃金の低下、政権中枢の劣化と腐敗、などなどです。対抗・批判的勢力も勢いを増しており、その勢力を分断・懐柔することと合わせて、世論を操作するため、マスコミへの支配を強めています。また安倍政権は、ナチスをみならい「日本会議」や「美しい国日本の憲法をつくる国民の会」など右翼的国民運動との連携も強めています。

   そうした中で、安倍自公政権は、7月に予定されている参議院選挙で憲法改悪をするため、改憲勢力で議席数の3分の2の獲得をめざし、この事態を乗り切ろうとしています。

   安倍自公政権を継続させれば、日本は軍事大国となり、周辺諸国との軍事的緊張がさらに高まり、国内的にも政治的・経済的・社会的危機がさらに進行し、日本が崩壊しかねません。何としても、安倍政権を打倒しなければなりません。

Ⅱ)   私たちの可能性

   私たちの側でも、新しい闘う態勢が確実に生まれています。一つは「戦争させない解釈で9条を壊すな総がかり行動実行委員会の闘い」に代表されるように、シールズ、ママの会、学者グループ、など多くの闘いが全国で拡大しています。沖縄でのオール沖縄会議に代表されるように県民挙げての闘いも続いています。脱原発運動、反TPP運動なども盛り上がっています。市民運動、平和運動が安倍政権を揺さぶり、追い詰めています。労働組合の奮闘も求められています。

   二つは、戦争法廃案めざした野党共闘がさらに進んでいることです。とりわけ「5野党による2・19野党合意」は、戦争法廃止、自公政権打倒、国政選挙でできる限りの協力と合意され、次の闘いへの新しい局面を作り出しました。この合意は、それぞれの政党の思惑はあったとしても、過去の経過は、いったん横に置いて、安倍自公政権を打倒するため、すべての野党、勢力が結集しようということだと思います。この野党共闘を選挙闘争はじめ、具体的課題での闘いに生かす必要があります。北海道補選尾取り組みを踏まえて、さらに充実させる櫃余があります。

   三つは世論です。安倍自公政権の支持率はまだ高いものがありますが、個別の重要政策では、支持されていません。安倍自公政権と対決する野党勢力の弱さが安倍の支持率を押し上げているだけであることは明らかです。

   4月4日「読売新聞の世論調査」によれば、「安倍の経済政策評価39%しない49%」、「景気回復を実感、している18%、していない77%」、「安保法を評価する38%、しない49%」、「保育所待機児童への対応適切17%不適切73%」です。 4月8日の朝日新聞の18歳~19歳を対象にした世論調査も同様です。「自立しやすい社会か、しやすい14%、しにくい82%」「格差は行き過ぎか、よい範囲33%行き過ぎ59%」「努力が報われる社会か報われる37%報われない56%」「原子力発電、直ちに近い将来ゼロ58%しない37%」「安全保障関連法賛成41%反対50%」「憲法9条変える20%変えない74%」「憲法を変える必要がある33%ない57%」となっています。また特徴的なのは、「安倍内閣を支持する38%しない43%」となっており、全体の世論調査では支持率の方が高いのに逆転しています。多数派は安倍政権の政策を全然支持していないのです。こうした世論に、野党や労働団体、私たちが応えねばなりません。

Ⅲ)   今後の私たちの取り組み

   私たちの戦略は、大衆運動の爆発的高揚と選挙戦で安倍政権を包囲し、打倒することです。

1)   総がかり運動の組織の確立と爆発的高揚を

  1. 総がかり行動実行委員会の組織の確立 戦争をさせない1000人委員会は、総がかり運動の基本を支える組織です。全国で県から、市町村、地域で1000人委員会もしくは同様の組織を発足させ、全国で運動をつくりましょう。
  2. 総がかり行動実行委員会の組織と運動の強化を 総がかり行動実行委員会は、2014年12月発足した共産党系の組織も含む共闘組織であり、戦争法案廃止・辺野古基地建設阻止・参議院選挙勝利のための調整機関の役割を果たしています。全国的こうした連絡組織が求められています。
  3. 総がかり行動実行委員会は、大衆運動の爆発的高揚をめざしています。その取り組みは、
  4. a. 2000万署名運動、b. 毎月19日の行動、c. 毎月第3火曜全国街宣行動、d. 5・3集会、e. 6・5大集会、f. 違憲訴訟支援、g. 沖縄辺野古基地建設反対の取り組み等が柱です。各県でも独自の取り組みを計画し、全国から安倍自公政権の包囲網を作りあげましょう。

2)   沖縄闘争への連帯

   沖縄闘争がいよいよ山場になります。沖縄は闘っています。辺野古の海で、:キャンプシュワブのゲート前で、知事を先頭にオール沖縄で。私たちは、沖縄に犠牲を押し付け続けてきた経過を踏まえ、東京、「本土」からの闘いを作り上げましょう。この秋、国会包囲行動も準備されています。土砂搬出阻止闘争もあります。また沖縄現地闘争もあります。

3)   さようなら原発に結集して、脱原発闘争の強化を

   福島の収束のめども立たず、放射能を垂れ流し続け、約10万人が5年たつにも関わらず、避難しているというのに、熊本で深刻な地震が発生しているのに。「安全神話」をばらまき、原発再稼働、核燃サイクル政策など許されません。さようなら原発、全国各地の脱原発運動と連携して取り組みましょう。

4)   市民連合とともに選挙闘争への参加を

   参議院選挙が7月に予定され、衆議院選挙の動きもあります。安倍自公政権の狙いは、特定秘密保護法、戦争法強行採決の勢いで、改憲勢力で3分の2議席以上を獲得し、改憲へ突き進むことです。それゆえ、私たちの獲得目標は、最低でも改憲勢力に3分の2を取らせない、野党で過半数を取ることをめざすことです。そして戦争法の発動を阻止することです。

   まず平和フォーラム構成団体から立候補している森屋たかしさん、なたにや正義さん、えさきたかしさんの必勝を期して頑張りましょう。このことが前提です。

   そのうえで、野党が勝利をするためには、野党共闘の実現は当たり前のことです。そのうえに総がかり行動実行委員会に結集した勢力、労働団体ナショナルセンター連合、脱原発団体、市民連合、シールズ、ママの会、学者、みなせんやオールジャパン平和と共生、アベノ暴走を許さない市民・若者・学生・全国のいろんな組織、後援会組織などの総結集が必要です。

   私たちは、2015年の高揚した力を参議院選挙闘争につなぐことをめざし、12月、市民連合を総がかりと学者の会、シールズ、ママの会、立憲デモクラシーの5団体で結成しました。

   そして、野党共闘の実現をめざし、市民連合と協定を結んだ候補の当選、野党の勝利めざして活動を開始しています。当面参議院選挙を視野に入れていますが、衆議院選挙にも同様の立場で取り組みます。

   全国で野党共闘をつくりだすための役割をぜひ果たしていきたい。全国で市民連合あるいは類似の組織を発足させ、勝手連的にでも、その役割を担う必要があります。

   市民連合と総がかり行動実行委員会と連携して、野党共闘で自民党公明党に勝てるという時代の風を作り出す決意です。

5)   労働組合・非正規労働者との連携強化を

   今ほど労働組合への期待が高まっているときは、ありません。貧困と格差社会に対抗する運動で、憲法破壊に対決する運動で、脱原発運動で、安倍自公政権打倒の運動で、今ほどその役割を果たすことが求められています。市民運動の限界を突破するために、労働組合が大きな役割を果たすと思われます。

 

      おわりに

   日本の平和・民主主義・脱原発に責任を持とうとしている勢力は、時代に対応するため自己改革と組織の強化が求められています。遠くを見つめながらも、当面の安倍自公政権との決戦に全力で頑張りましょう。

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