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いま、沖縄から日本を問うシンポ・東京

2009年9月11日

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 14人が執筆した『沖縄「自立」への道を求めて』(高文研刊)執筆記念シンポジウム「いま、沖縄から日本を問う」が、高文研や平和フォーラムなどの呼びかけで、9月11日、東京・全水道会館で開かれました。参加者約150人は、米軍基地「人工オアシス論」(基地がなくなり元の砂漠に戻るよりはまし)はじめ沖縄の基地経済からの脱却は困難などとする従来の「常識」からの発想の転換を促す執筆者からの提言に耳を傾けました。
 このうち琉球新報社論説副委員長の前泊博盛さんは、在沖米海兵隊のグアム移転はあくまで米世界戦略の一環であり「けっして沖縄にとっては負担軽減にならない」と強調。にもかかわらず、施設整備を含む移転経費の日本側負担が「沖縄の負担軽減」を理由に正当化された背景には、インド洋方面への中継地点として日米で共同使用できる「海外基地」を持ちたいという自衛隊の願望があると指摘し、「沖縄を利用する形で新しい基地を建設することは、やめていただきたい」と述べました。前泊さんはまた、「もともと沖縄には水が湧いていた」と「基地オアシス論」を批判した上で、辺野古新基地受け入れの見返りである北部振興策の対象となった名護市で、それ以前よりかえって失業率、基地への財政依存度、市の借金が増大したというデータを紹介し、基地経済の矛盾から抜け出すには自立の道を目指すしかないと強調。基地は(宿主の体内から出るときに宿主を殺してしまう)「エイリアン」との見方を示し、宿主を殺さずに「エイリアンが自ら出て行く」方向を追求するしかないと問題提起しました。
 琉球大学教授の島袋純さんは、12年に区切りを迎える国主導の「沖縄振興体制」について、地元の政治的自由度の喪失と引き換えに国の補助率を高めることによる財政移転は、地元による主体的な目標設定も検証もないバラマキ(利益還元政治)に終わったため、経済活性化に結びついていないと指摘。あわせて、従来の振興体制は沖縄の要求を利益還元政治で抑えられる枠内に限定して基地問題から切り離し、基地を国政上で「非争点化」する機能を果たしてきたし、現在取られているピンポイント的な振興策で基地受容とリンクさせる手法はいっそう、基地維持の本音が見える格好になっているとしました。
 沖縄大学名誉教授の新崎盛輝さんは、戦後安保体制には戦勝国として制約を受けることなく基地を自由使用したい米国の権利主張と、「日本防衛」の恩恵というフィクションとの構造的矛盾があり、「事前協議」という仕組みはその表れだったと指摘。「矛盾の抜け道が密約と沖縄だった」として、ベトナム戦争時に用いられた(在日米軍が沖縄経由で極東外に出撃しても)米軍施政権下の沖縄への部隊移動は事前協議の対象にならないという埋屈、あるいは、核持ち込みをそもそも協議の対象としないという密約が必要となった事情を暴露しました。
 

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