トップ  »  集会等の報告  »  差別と拘禁の医療観察法の廃止を!全国集会

差別と拘禁の医療観察法の廃止を!全国集会

2009年11月22日

ソーシャルブックマーク : このエントリーをYahoo!ブックマークに追加 このエントリーをニフティクリップに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーをlivedoorクリップに追加 このエントリーをBuzzurlに追加 このエントリーをイザ!ブックマークに追加 このエントリーをFC2ブックマークに追加 このエントリをdeliciousに追加

091122.jpg

 2003年7月に衆参両院の強行採決で成立され、2005年7月から施行された「心神喪失者等医療観察法」は、誰にも予測できない「再犯のおそれ」を理由に無期限に人を拘束し自由を奪う予防拘禁法。制定前から内外の精神障害者当事者組織、障害者団体、日弁連や平和フォーラムが、憲法、近代刑法の原則、国際人権規約などに抵触する人権侵害法として反対しました。現在、施行から4年を経ましたたが、すでに872人(2008年8月末)が強制医療下に置かれ、政府が認めただけでも13名が自殺に追い込まれるなど、さまざまな問題が引き起こされています。批准間近いとされる障害者権利条約には、すべての障害のある人は「その心身がそのままの状態で尊重される権利を有する」と定め「いかなる場合においても自由のはく害が障害の存在によって正当化されないこと」と定めています。また、この法律に反対した民主党、社民党などによる新政権が誕生した今こそ、2010年の医療観察法「見直し」にあたって、医療観察法の現状を正しく検証し、差別と拘禁の法をなくそうと、11月12日に東京南部労政会館に全国から76人の参加者を得て、「差別と拘禁の医療観察法の廃止を!全国集会」が開かれました。
 集会は最初の基調報告で、「医療観察法は『精神障害者』差別立法。池田小事件で勢いづいた保安処分の流れ。2003年7月に強行採決で成立、05年7月に施行された。この法律によって『精神障害者』は危険で何をするか分からないというイメージが拡大された。医療は本人の利益のためにあるべきだが、観察法では他人の利益が目的だ。この法の下で13人が自殺しており、『本人のための医療を行なうから保安処分ではない』とは言えない。入院施設は700床が予定されていたが実際には450床しかできていない。『精神障害者』は危険きわまる存在だと政府自身が宣伝したものだから、地域住民が『危険な者に近くに来てもらっては困る』と反対しているためだ。政府の自縄自縛だ。10%の収容者は入院が長期化すると厚労省も認めている。2010年に法で定められた見直し時期が来るが、法に見直し規定があっても無視されることは今までもあった。民主党の『障がい者制度改革推進法案』では『精神保健福祉法に定める医療保護入院、措置入院を見直す』としているが、医療観察法の見直しとは言っていない。『見直し』には『現状維持・拡大』路線、保安処分純化路線、日弁連医療観察法部会の『現状維持・改革』路線、私たちの廃止路線の4つの動きがある。分かりやすく悪法廃止を広く訴えよう。『目に見える』たたかいで本気で潰す流れを作り出そう。執拗な大衆運動の力で民主党政権に廃止を迫ろう。厚労省・法務省との交渉で法の実態を暴露し、国会院内集会を継続発展させよう。新たな施設建設の流れとたたかおう」などが提起され、全体で確認されました。
 大阪からの発言に続き、弁護士の足立修一さんは、「日弁連刑事法制委員会医療観察法部会の見解は、いい面を評価すべきという意見と保安処分的側面をなくしたいという意見の妥協の産物だ。法を積極的に評価していると取られても仕方ない。内心じくじたるものがある。廃止されるようにがんばる。」
 京都、青森、兵庫から「精神障害者」が発言。兵庫からは「今こそ『殺すな!』と声を上げよう。自殺者が13人も出ているのに、厚生労働省はなんらの対策も立てずに情報隠しばかりをしている。締め付けはしても、本質的改善は一切しない。『精神障害者』の命はそんなに軽いのか。1970年代に『脳性まひ者』の全国青い芝の会が『障害者』殺しに対して『殺すな』と声を上げた。今こそ『精神障害者』自身が『殺すな!』の声を上げよう」と訴えました。
 全国精神医療労働組合協議会の有我譲慶さんが経験を報告。「私たちは治安のために働いているのではない。岩波書店から本を出している大熊一夫さんの講演会が3月にあった。そこでイタリアのバザリア医師の取り組みに触れ、実際にイタリアに行ってきた。バザリア医師らのトリエステ地方をはじめとしたとりくみで、強制入院のための単科の病院はなくなった。トリエステでは、『他害』(他人に危害を加えること)のために強制入院となることはない。『精神障害者』の尊厳が損なわれることはない。力で抑え込んでも、より悪い形で反動が来る。警察の介入は、『精神障害者』が医師や看護師から暴力を受けないためにのみ行なわれる。そういうとりくみを社会全体でささえている。それを支える政治がある。トリエステ地方では司法精神病院の解体が進んでいる。対象者は司法精神病院には送られない。地域から切り離されては医療にならない。地域のなかで医療はできる。司法精神病院の廃止法案を出している、などということだった。それを題材にした映画のタイトルのように『やればできるさ』と希望をもってとりくんで行きたい。」
 DPI日本会議の三澤了代表から連帯のあいさつの後、まとめとして、大賀達雄さんから、通常国会初日から国会行動を行なうこと、署名運動に取り組むことが提起されました。弁護士の池原毅和さんの音頭で「差別と拘禁の医療観察法を廃止するぞ!予防拘禁法を廃止するぞ!医療観察法を廃止するまで闘うぞ!」とシュプレヒコール。銀座マリオン前で宣伝と署名集めに移りました。

このページの先頭へ

同じカテゴリの記事

一覧を見る

メルマガ登録・解除

平和フォーラムメールマガジンをお読みください

   

バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ

FeedアイコンRSS