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思い上がりが 日本を崩壊へと誘う

2015年8月 1日

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 「思い上がりも甚だしい」と私が思うのは、リベラル派に対抗して自民党の安倍首相に近い若手議員が立ち上げた「文化芸術懇話会」での発言である。安倍首相と親しいとされる作家の百田尚樹は「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。そこを選んで住んだのは誰やねん」「沖縄は本当に被害者やったのか。そうじゃない」などと事実無根の発言を行い、沖縄2紙を批判した。居並ぶ自民党の若手議員はこの発言に同調し「どうしたら懲らしめられるか」などの発言を繰り返した。

 この発言に対して、SNSの中で擁護しているのが月刊「WiLL」の編集長花田紀凱だ。「百田尚樹さんの『沖縄の2つの新聞は潰さないといけない』という発言が問題になっている。クロウズドな勉強会で述べた個人的感想ではないか。どこがいけないのか。それこそ、言論の自由、表現の自由だろう」と百田発言を擁護し、「それより問題は極端に偏向している2紙の報道姿勢だ」と批判している。
問題なのは、報道に対する「懲らしめる」との発言が、表現や言論の自由に対する挑戦であり、侵害だということだ。このことが分からないなら百田も花田も言論人として失格である。と言うか、そもそもその資格もないのだろう。花田紀凱は雑誌「マルコ・ポーロ」の編集長時代の1995年に、ホロコースト否定説を掲載して抗議を受け、廃刊の憂き目に遭っている。このような人物が、安倍晋三首相ときわめて近いとされることこそがきわめて問題なのだ。

 戦争法案の強行採決後、「(審議は)参院に移るが、国民の理解を得られるよう国会議員もしっかり説明に努めて理解を求めるのが大事。この夏は『説明の夏』だ」と自民党幹部が発言した。しかし、自民党は「マスコミを懲らしめる」などの問題発言を繰り返す若手議員に対して、マスコミのアンケートに答えないよう指示したと報道されている。そのような姿勢で説明責任を果たすことができるのか。議員は自らの言葉で主権者と対峙していかなくてはならない。「国民の理解が進んでいない」と首相自らが認めながら強行採決に及んだ。国民に理解されなくても平気なのか。いったいいつからこのように、日本の民主主義は変質していったのか。自民党の「思い上がり」は、日本社会を崩壊へと誘っている。
(藤本泰成)
 

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