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安倍晋三の来し方- 真珠湾と南京・慰安婦

2017年2月 1日

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 安倍晋三首相は、昨年12月28日、慰霊のためとしてハワイ・真珠湾を訪問し演説した。「勇者は勇者を敬う」とアンブローズ・ビアスの詩を引用して、日本兵の勇気を顕彰したアメリカ国民に対して、そこには同国民の「寛容の精神」があったと強調し、戦後70年間に及ぶ平和国家としての歩みを今後も貫くとした。しかし、第2次世界大戦や、真珠湾攻撃に至る歴史的経緯にも日本の戦争責任にも触れることなく、「私たちを結びつけたものは、寛容の心がもたらした和解の力だ」と主張し、そのことこそが今求められているとした。

 中国政府は、日本はこれで侵略戦争の過去を清算しようとしているが、中国などアジア諸国との和解がない限り歴史の一頁をめくることはできないと、安倍首相の真珠湾訪問を強く非難した。

 直後の12月30日、2015年12月の慰安婦問題での日韓合意に反対する人々の手によって、韓国・釜山の日本領事館前に「少女像」が設置された。安倍首相は「(日韓合意の精神に基づき、韓国は)誠意を示さなくてはならない」と述べ、像の撤去を求めた。

 2012年11月4日、米国ニュージャージー州のローカル紙スターレジャーに、「Yes,werememberthefacts.」と題する、評論家の櫻井よしこや作曲家のすぎやまこういちらがつくる「歴史事実委員会」の意見広告が掲載された。そこでは、(1)日本軍に配属された慰安婦は「性の奴隷」ではなく、軍の関与もなかった、(2)慰安婦は公娼制度の下にあった、(3)当時、公娼制度は世界中で当たり前だった、(4)慰安婦の多くが将軍よりも遥かに高い収入を得ていたなどと主張する。2006年の第1次安倍内閣で「慰安婦に関して日本軍の関与はない」とする閣議決定を行った安倍晋三も、自民党総裁として名を連ねていた。安倍首相のこれまでの発言や来し方から、日韓合意が加害の側の謝罪に基づくものではないことを、韓国市民に見抜かれている。パン・ギムン前国連事務総長の「究極かつ完璧な合意は、慰安婦のおばあさんたちの『恨』を解きほぐす水準でなければならない」とする発言が、そのことを象徴している。

 安倍首相の真珠湾での演説の直後、稲田朋美防衛相が靖国神社に参拝した。アジア諸国に対して「寛容の精神」を求めるならば、まずは自らの責任を認め反省し謝罪することが必要だ。「真珠湾よりも南京が先ではないのか」とする中国政府の主張は正しい。
(藤本泰成)

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