トップ  »  声明・申し入れ  »  朝鮮民主主義人民共和国軍の韓国領土砲撃事件に際しての平和フォーラム事務局長見解

朝鮮民主主義人民共和国軍の韓国領土砲撃事件に際しての平和フォーラム事務局長見解

2010年11月24日

ソーシャルブックマーク : このエントリーをYahoo!ブックマークに追加 このエントリーをニフティクリップに追加 このエントリーをはてなブックマークに追加 このエントリーをlivedoorクリップに追加 このエントリーをBuzzurlに追加 このエントリーをイザ!ブックマークに追加 このエントリーをFC2ブックマークに追加 このエントリをdeliciousに追加

フォーラム平和・人権・環境事務局長 藤本 泰成

 11月23日午後、朝鮮民主主義人民共和国軍(北朝鮮軍)は、韓国大延坪島(テヨンピョンド)および周辺海域を断続的に砲撃しました。北朝鮮軍は韓国軍演習への対抗措置であるとしていますが、市街地も含む砲撃はどのような主張であれ絶対に許されるものではありません。東北アジアの平和を求め、日朝国交正常化に取り組んできた平和フォーラムは、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対して断固抗議するとともに、事態を拡大することなく直ちに終結するよう強く求めます。
 同時に、韓国政府に対して、北方境界線(NLL)という極めてセンシティブな地域における挑発的とも言える軍事演習の停止と、現在の抑制的で冷静な対応を引き続き求めるものです。

 平和フォーラムは、この間、北朝鮮への制裁措置をやめ北朝鮮国民への人道的支援の強化と、2002年の日朝ピョンヤン宣言に戻り、国交回復への対話を開くことを求めてきました。昨年の政権交代にあたって、民主党が主張した「東アジア重視」の政策の頼積極的な推進と、明治維新以降の侵略と植民地支配の歴史を清算し、東アジア諸国と日本の間に横たわる不信感を払拭する努力が重要と主張してきました。そして、沖縄米軍基地問題を通じて、安全保障条約を基本にした米国一辺倒の従属的関係からの脱却を求めてきました。一方で、経済的結合を深化させるアジアにあって、日本が「東北アジアの非核地帯」そしてアジアにおける「共通の安全保障」の構築を主張し、積極的政策を提言することも求めてきました。そのような方向へのねばり強い対話と協調の外交政策が、今こそ重要です。

 米国は、北朝鮮との対話へのプロセスを直ちに開始すべきです。米韓日が一体となって北朝鮮、そして友好国である中国への圧力を強めるのではなく、アジアの平和・安定への道を探るべきです。そのために、日本こそが明確に主張を行うべきだと考えます。北朝鮮が対話の場に着くことが出来るよう努力することが、周辺諸国に求められています。

 現在、民主党政権内部において、新しい防衛大綱策定への議論が進んでいます。その土台となる「民主党外交・安全保障調査会」の提言では、中国の脅威を強調し、基盤的防衛力整備・専守防衛の考えを捨て、動的抑止・積極的な軍事展開への方向に進め、武器輸出三原則の見直しなどにも言及していると報道されています。加えて、「日米同盟を中核として志を同じくする友好国とともに安全保障のネットワークを形成」するとされ、東アジア重視の姿勢からほど遠いものとなっています。香港のメディアは「中国の軍事拡大と尖閣諸島をめぐる領有権争いに危機感を強める日本が、防衛力の大幅な増強に踏み切る方針を打ち出した」加えて、「台湾に隣接する与那国島に自衛隊を配備し、武器輸出禁止政策も廃止する方針」と報道されています。

 平和フォーラムは「武力で平和はつくれない」との主張を繰り返してきました。イラクやアフガニスタンの現状を見ればそのことは明白です。防衛省は、与那国島への部隊駐留や沖縄の自衛隊増強を企図していますが、軍事力の拠点は有事の際の攻撃目標であり、軍隊が決して住民の命を守らないことは沖縄戦が実証しています。それよりもなお、このような政策が、東アジア諸国に対する日本への警戒感と不信感を強めることは明らかです。武器輸出禁止の日本の姿勢が、国際社会での日本の発言力の背景にあることは明確であり、今更日本が、軍拡競争に名乗り出る必要はありません。
 日本政府が、脅威対抗型の安全保障政策を放棄し、きびしい情勢の下にある北朝鮮に対して支援と対話の手をさしのべること、日米安保条約から距離を置いて東アジアの平和への提言を行うことを、この北朝鮮軍の韓国砲撃に際し、強く要請するものです。

このページの先頭へ

同じカテゴリの記事

一覧を見る

メルマガ登録・解除

平和フォーラムメールマガジンをお読みください

   

バックナンバー powered by まぐまぐトップページへ

FeedアイコンRSS