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高校無償化制度から朝鮮学校を排除するための省令改「正」に反対する平和フォーラム声明

2013年1月28日

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2013年1月28日

   

高校無償化制度から朝鮮学校を排除するための省令改「正」に反対する平和フォーラム声明

フォーラム平和・人権・環境
事務局長 藤本泰成

   「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律施行規則の一部を改正する省令案」に対するパブリックコメントの募集が、1月26日に締め切られました。私たち平和フォーラムは、この省令改「正」に反対することを表明します。

   高校無償化制度は「教育の機会均等に寄与すること」を目的として、2010年、民主党政権のもとで実現されました。国連人権規約A規約(社会権規約)における「中等・高等教育の無償化の漸進的導入」の条項について、日本は社会権規約委員会などの勧告にも従わず、この条項を長く留保してきましたが、2012年9月留保を撤回しています。この国連人権規約A規約では「人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治的意見その他の意見、国民的もしくは社会的出身、財産、出生または他の地位によるいかなる差別もなしに行使されることを約束する」と厳密に規定しています。

   このように、高校無償化制度は国際的人権水準に見合った制度であり、またその教育の機会均等という目的からも差別なく適用されるべきものですが、しかし、日本と国交を持たず両国間に政治的課題があることを理由に、朝鮮学校への適用を見送ってきました。国連人種差別撤廃委員会は、2010年の日本政府への総括所見において「外国人学校や韓国・朝鮮出身者および中国出身者の子孫のための学校への助成金などの差別的取り扱い」「高校無償化から朝鮮学校を排除しようとする政治家の発言」などへの懸念を表明しています。

   下村博文文部科学大臣は、「拉致問題の進展がなく教育内容や人事に関して朝鮮総連の影響があり国民の理解が得られない」とし、これまでの民主党政権による、「無償化措置の適用は人権問題であり政治的外交的配慮すべきでない」とする考え方を否定しています。しかし、国民的理解が得られないとする発言には何ら根拠がありません。拉致被害者の方の中にも、そのことを理由とした朝鮮学校への差別は許されないとする主張があります。この下村大臣の発言は国際的に通用するものではなく、日本が外国人差別・民族差別を容認する国であることを世界に知らしめるものであり、日本の国際的評価を貶めるものです。

   東京都は、現在1964年以来のオリンピック開催をめざし、有名スポーツ選手を起用するなど招致運動に力を注いでいます。石原慎太郎前東京都知事は、都民や日本国民の招致に対する意欲が不足していると述べていますが、しかし、石原前都知事の度重なる民族差別発言、そして朝鮮学校への補助金を停止するなどの差別的な政策が、オリンピズムの根本原則「人種、宗教、政治、性別、その他の理由に基づく国や個人に対する差別はいかなる形であれ、オリンピック・ムーブメントに属することとは相容れない」という規定に抵触することは明らかではないでしょうか。

   平和フォーラムは、朝鮮学校への高校無償化制度適用を訴えてきました。高校無償化制度を朝鮮学校を含むすべての外国人学校に差別なく適用し、日本に住むすべての人々の間にいかなる差別も許さない、多民族多文化共生社会として出発する決意を示さなくてはなりません。そして、このことを実現することこそが、グローバル化のすすむ世界の中にあって、日本社会の未来を担う若者たちが、ほんとうに胸を張って生き生きと活躍していくための基本となっていくと考えるからです。日本政府・文科省が省令改「正」を行わないよう、平和フォーラムは強く求めます。

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