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今治市・上島町両教育委員会への2010・2011年度使用中学校用歴史・公民教科書採択に関する抗議声明

2009年9月 7日

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今治市教育委員会教育委員長 小田道人司 様
上島町教育委員会教育委員長 小沢 宏次 様

フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)事務局長 福山真劫

 愛媛県今治市教育委員会および同上島町教育委員会は、8月27日、2010・2011年度使用の中学校用歴史・公民教科書の採択にあたって、「新しい歴史教科書をつくる会」が編集した扶桑社版歴史・公民教科書(以下「つくる会・扶桑社版」教科書)を採択しました。
 平和フォーラムは、今治市・上島町の教育に対して大きな危惧を感じるとともに、強権的で極めて政治的な教科書採択に対して強く抗議するものです。

 両教育委員会では、歴史教科書であるにもかかわらず、教育委員の意見は「日本人の誇りを育てる」歴史への愛情が育てられる」など抽象的で、教科書全体を貫く歴史観や記述内容に触れた議論はほとんどありません。この「つくる会・扶桑社版」教科書は、日清・日露戦争以降1945年8月の敗戦まで続く日本の侵略戦争を、日本の防衛にとって避けられないものであり帝国主義侵略からアジアを開放した聖戦であるとの立場を明確にしてきました。この歴史観は、1995年「村山首相談話」で示され、歴代首相が確認してきた、「過去の日本が行った侵略戦争を真摯に反省し、新しいアジア諸国との友好関係を築く」とする日本政府の公式見解とは、大きく異なることは明らかです。歴史のグローバル・スタンダードを学ばずに、自国の歴史を身勝手に解釈する事は、世界を舞台に活躍するであろうこれからの子どもたちの将来を阻害する要因になるに違いありません。子どもたちの将来を左右する教科書採択が慎重に行われたとは言えません。
 また、現職の校長などからなる「今治地区教科用図書採択協議会」は、歴史は「東京書籍版」教科書、公民は「日本文教出版版」教科書を推薦していたにもかかわらず、数名の教育委員の意向によって覆され、「つくる会・扶桑社版」教科書が決定されています。教科書採択の民主的手続きを否定し、教育現場の意向を全く無視した採択のあり方は許されないものです。

 日本人の誇りを持てる教科書との声を聞きました。「誇り」とは、自らの生き方に対して生まれるものであり、決して恥じることのない、清廉潔白、正々堂々とした生き方の中で生まれるものであると確信します。過去の過ちを認めず、諸外国の抗議に対して根拠なく日本人は正しかったと言い張る姿のどこに、日本人の誇りが存在する余地があるのでしょうか。このような歴史観の中で、日本に生きる者としての「誇り」が生まれるものでないと確信します。

 平和フォーラムは、真摯に過去と向き合う姿勢から豊かな将来が見えてくるものと信じています。そのためには、正しい歴史認識と史実に基づいた歴史を学ぶことが重要です。今治市・上島町教育委員会は、全ての歴史教科書をもう一度検討し直し、子どもたちの将来のために教科書採択をやり直すことを強く要求します。

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