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大阪高裁による朝鮮高校無償化に対する不当判決に抗議する声明

2018年10月 1日

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大阪高裁による朝鮮高校無償化に対する不当判決に抗議する声明
 

 大阪朝鮮学園が高校無償化制度の対象から排除されたことは違法であるとして国に処分の取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決において、大阪高裁は1審・大阪地裁判決を取り消し、学校側の訴えを退けた。わたしたちはこの不当判決に断固抗議する。
 
 高裁判決は、朝鮮学校が朝鮮総連から指導や財政支援を受けていること、そして朝鮮民主主義人民共和国(以下、朝鮮)の指導者を礼賛する教科書を使っていることなどを理由に、教育の自主性をゆがめるような「不当な支配」が行われている合理的な疑いがあると判断し、文部科学大臣が下した処分は適法であるとした。そこには、子どもの学ぶ権利に係る裁判であるとの視点がまったく見られない。
 こうした論理が破綻していることは明白である。大阪地裁判決は、学校の「適正な運営」に関しては財務状態など客観的な認定にとどめるべきだとし、さらに「在日朝鮮人の民族教育を行う朝鮮高級学校に在日朝鮮人の団体である朝鮮総連などが一定の援助をすること自体は不自然ではない」と国側の主張を一蹴していたのである。高裁判決は、すべての子どもに教育の機会均等を保障しようという無償化法の趣旨に反した省令「ハの削除」を違法・無効とした1審の朝鮮学園勝訴の地裁判決を、根底からひっくり返し、国の差別を是認した広島、東京、名古屋の地裁判決に逆戻りしたのである。そして、1審・地裁判決が違法・無効とした「ハ削除」については、大阪高裁は判断していない。
 第2次安倍政権の内閣発足から2日後の2012年12月28日、下村博文文科相(当時)は「拉致問題に進展がないこと」「朝鮮総連と密接な関係にあること」などを理由に高校無償化制度から朝鮮学校を除外するべく「ハの削除」を表明したのである。そして翌2013年2月20日に省令が改正され、朝鮮学校は完全に制度から締め出されてしまった。このように朝鮮学校排除が外交・政治上の判断から高校無償化制度から排除されたことは明らかであり、それこそ「不当な支配」である。こうした権力の横暴について適切な審査を加えることなく差別を是認した大阪高裁は、もはや司法の体をなしていない。

 今年8月に行われた国連・人種差別撤廃委員会の対日審査においても、前回の勧告に続いて高校無償化制度を朝鮮学校にも適用するよう勧告が出された。国連からの再三にわたるこうした勧告を、無視し続ける日本政府の姿勢は、国際的な批判にさらさるだけでなく、在日コリアンに対する日本国内のヘイトスピーチを助長するという点でも、決して許されるものではない。
 また、3回にわたって行われた南北首脳会談、そして史上初の米朝首脳会談を通じて、東アジアは70年以上続いてきた戦争状態から恒久的な平和へと向かいつつある。そうした中、ただ日本だけが対朝鮮敵視政策に固執している。今後も、朝鮮学校を高校無償化制度から締め出し、自治体からの補助金支給の中止を続けるのならば、日本は東アジアにおける孤立をより深めるだけである。

 わたしたち「朝鮮学園を支援する全国ネットワーク」は、まるで「制裁」とばかりに続けられる朝鮮学校差別に反対し、朝鮮学校に「高校無償化」制度が適用されるその日まで、全ての関係者とともにこれからも闘い続ける。

朝鮮学園を支援する全国ネットワーク
 

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