| 第46回護憲大会 シンポジウム 「対話と協調の世界を求め、市民政治の新時代に」 2009年11月01日 |
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江橋 みなさま、江橋でございます。これから予定に従いまして、5時まで2時間半ありますけれども、シンポジウムを開かせていただきたいと思います。シンポジウムは、タイトルにもありますように、「対話と協調の世界を求め、市民政治の新時代に」ということでございます。すでに、さまざまな開会式のあいさつにもございましたとおり、8月30日の選挙を経て、日本の政治は大きく変わっています。それは、政策決定の仕組みが変わるのと、中身の問題、両方あるように思います。そこで、今日は、いわば日本の新しい激動している政治のまっただなかにいらっしゃる民主党の平岡さんと、社民党の福島さんに思いの丈を好きなだけ喋ってもらおうかと思っていまして、私は単なる司会進行係に徹しようかと思っております。
そういうわけで、3ラウンドくらい回したいと思いますけど、第1ラウンドとして、鳩山政権、8月30日以降の政治について、その渦のなかにいらっしゃったお二人に、この間のご感想、あるいは今後の展望などについて、ご自由にお話いただければと思います。まずは、平岡さん、いかがでしょうか。お願いします。時間は10分くらいということでお願いします。 |
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提起 −平岡秀夫衆議院議員
プロフィール 衆議院議員(山口県2区)。1954年山口県岩国市生まれ。東京大学法学部卒。1976年に大蔵省職員。以後、東海財務局部長、東京国税局部長、内閣法制局参事官、国税庁法人税課長などを歴任。1998年弁護士登録。2000年に衆議員初当選、現在5期目。民主党では、国対副委員長や政策調査会副会長、「次の内閣」金融副大臣を務めた理論派。 【ホームページ】 http://www.hiraoka-hideo.jp/ →提起関連資料 |
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平岡 はい、先ほどごあいさつさせていただきました、民主党衆議院議員の平岡秀夫と申します。今回のですね、政権交代ということで、福島みずほさんは、内閣のほうに入られたわけでございますけれども。政権が代わってもですね、内閣に入っていない国会議員、閣僚だけでなく、副大臣、大臣政務官だとか、大臣補佐官だとか、いろんな形で政府のほうに国会議員が入っているわけですけれども、みなさんもご案内のように、日本の国は、三権分立ということで、立法と司法と行政というのが、それぞれ権力を分かち合って牽制しあうという仕組みになっているので、国会議員が政府のなかに入って仕事をするというのは、これまで非常に抑制的に考えられてきたんですね。ですから、いまも特別に法律で国会議員がなってもよいよというふうになっている政府の職員、役員でなければ、政府のほうへ入れないというのが基本的な仕組みになっているわけであります。そこのところを、今度は、新しい政権のもとで、内閣と、政府と与党というものが、一元的な意思決定をしていこうというのが、一つの大きな柱になっているわけでございます。
みなさんも、民主党のマニフェストを見られたことがあると思いますけど、政権交代として出したマニフェストのなかに、政権をとったら、こう政権運営をしていくというのがありまして、いろんなことが書いてあります。一つは、私が先ほどいいましたように、いま、法律に基づいて、国会議員が政府のなかに入っていけるのは限られていて、最大限74人と聞いていますけれども、これを100人規模までもっていこうということ。それから、内閣のなかに、総理に直属の機関として、国家戦略局というものを作ろうといこと。それから、やはり内閣に、行政刷新会議を作って、公務員に関する制度改革とか、予算の抜本的な見直しとかをやることが、マニフェストに書かれているんです。それはそれとして大きな枠組みとしてありますけれども、もう一つは、福島みずほさんも社民党の党首として内閣に入っていて、党首レベルで意思決定していくというか、意思決定をしていく基本政策閣僚委員会というのがあります。その閣僚委員会というのは、基本政策だけでなくてですね、色んな事項について閣僚委員会というのを設けていく。その代わり、事務次官会議というものは廃止をする。そういう仕組みも、今回からスタートしているんですけれども。そこでですね、みなさん方のお手元に配らせていただいた政府与党一元化における政策の決定について、という紙がありまして、下の方の図がですね、なかに字が入っているはずなのが、メールで送ったときに、抜けてしまったようで、どっかに映し出されているというふうに思います。これを見ながらですね、ちょっとどんなふうになってきているのかということを見ていただきたいと思うんですけれども。 実は、これまでの政府与党の関係というのは、みなさんもご案内のようにですね、政府で法案を出そうということで、法案を作るわけですけれども、そのときに、与党から了承を得られないと法案が提出できないという仕組みになっていたと。端的に例を上げればですね、例の郵政民営化の法案というのはですね、小泉内閣で法案を作ったけれども、自民党の総務会で了承が得られないというそういう状況があってですね、結局は了承が得られないままに、法案として提出されたということがありましたけれども、あれはきわめて異例な形だったんですね。そこでですね、民主党の方の考え方としては、政府と与党というのは、これは一元化させる。政策立案については、一元化させるということで、ここに図が書いてあるような仕組みを作ったということであります。下の図を見ていただくと、各省政策会議っていうのが、一番下の所にあるんですけれども、ここにですね、副大臣が主催する会議ということで、ここに与党の委員会所属議員、あるいは委員会に所属していなくても、それ以外の委員で与党の議員であれば誰でも良いんですけれども、この政策会議に参加をしてですね、意見を述べたり、あるいは自分の意見を、政策を提案したりする会議を設けようと。そして、その会議で、色々な出た意見というのは、副大臣から大臣に対して報告がされ、そして、大臣チームと書いてあるところでですね、その役所の、省庁の政策案の決定をするというような形になるということです。そして、さらにですね、各省だけで意思決定するのでは足りない部分については、先ほどいいました閣僚委員会とか閣議で政策決定をしていくというような形で、これからの意思決定をしていこうとこういうふうになっているわけであります。この図を見て、お分かりのようにですね、実は一般の国家議員は政策の意思決定には関わらない、関われないという仕組みなんですね。自分たちの意見を述べたり、提案をすることはできても、意思決定するのは、あくまでも大臣、副大臣、そして大臣政務官という、所謂政務三役と読んでいますけれども、ここで判断が、決定が行われるという仕組みになっております。実はこの仕組みについていうと、かなり、民主党のなか、与党のなかでもですね、もっと政策決定に関われるようにして欲しい、政権交代前に民主党にも政策調査会というものがありまして、党のなかでも、政策の議論をしたんですけれども、今回はですね、このお渡しした紙の一番上に書いてありますように、これまでの次の内閣というふうに呼ばれていた政策調査会の機能というものは、すべて政府、内閣に移行するというふうになってしまったんでですね、党のなかで政策を議論する場っていうのが無くなってしまったんではないかというようなことで、いま、色々と不満というか、悲安も出ておりまして、いまもう一つできているのが、各国会の委員会に対応する形で、その委員会の野党の筆頭理事を中心に、研究会というものを設けようというもので、この研究会でですね、いろんな人たちを呼んで意見を聴いたり、あるいは勉強したりというようなことをしようということでそちらの方もスタートしているという状況であります。これは、9月18日時点では、そういうのが無かったんで、書いてありませんけど、いまはそういう研究会という仕組みでの党のなかでの議論というものも行われるという仕組みが作られたということであります。 それから、昨日の新聞なんかを見ていますとですね、これも実は、民主党のなかも幹部で決まって、あとから連絡がくるという仕組みなんで、われわれがどういう仕組みにすべきかということについて、あんまり参加できていないので、まだ詳しいことはよく分かりませんけれども、たとえばあの、各地方自治体とか、あるいは各団体から陳情がある場合、陳情というか要請がある場合、党としてどう受け止めるかという仕組みが、一応作られたと報道されていました。どういうふうな形であるかといいますと、陳情とか要望っていうのは、幹事長室で一元的にとり扱うということでありまして、たとえばですね、私が、どっかの団体から「こういうことで是非お願いしたいんだ」というお話があったら、それはですね、自分が直接処理するんではなくて、これを幹事長室に上げて、幹事長室では、参議院、衆議院それぞれいる筆頭幹事長のところで整理をして、それを各省庁政府の方に申し渡しをする、伝達をする、というような仕組みになる。その伝達する場面にはですね、陳情とか要請を受けた議員は同席をしない。つまり、族議員化することを防ぐために、それぞれの陳情要請というものは党の幹事長室という組織を通じて、処理をしていくんだということが、どうも決まったようであります。そういう意味で、族議員化するということは、たしかに大事なことなのかも知れないけれども、国会議員としての活動というものが、どのように制約されるのかなということについても、私もちょっと不安には思っています。それからですね、先ほど、私、あいさつのなかで触れましたけれども、民主党のなかに議員連盟というのがいくつかあります。たとえば、私も議員連盟でいえば、核軍縮促進議員連盟の事務局長をやっているわけでありますけれども、こうした議員連盟はこれまで通り、とくに制約は課されていませんので、活動していくということでありますけれども、その議員連盟で、何らかの結論を出して、これを政府に対して働きかける場合にはですね、これまでのような形でというよりは、むしろ今度作られた政策会議を通じて意見を持っていく、あるいは、幹事長室を通じて意見を持っていく、こんなような形の仕組みに乗っかって活動するしかないんではないかと感じています。ちょっと私の説明は、たいへん実務的というか、形式的な説明にしかなっておりませんけれども、要はこれまでと違って、政府と与党というのは、一元化したものであるから、与党が政策問題について一方的に結論を出す、自主的に結論を出す、こういうことにはしないんだというのが、民主党、社民党、国民新党の連立政権における民主党の位置づけであるということだと思います。社民党とか、あるいは国民新党は、政審会長とか、政調会長とかが居られますから、また別の仕組みのなかで、色んな問題をとり扱っていくことになろうかと思いますけれども、民主党の方はそんな方向で、政策のなかにおける意思決定をしていくことになろうかと思います。市民のみなさまの意見をどのように採り入れるかということにつきましては、先ほど申し上げたなかでですね、所どこと申し上げましたので、まとめて申し上げることはいたしませんけれども、私たちとしては、私の先ほどのあいさつのなかにありましたように、国民的な運動を展開されて居られる方々の活動は、政策決定に於いてたいへん重要なものであると、私は思っていますので、それ自体を党としてしっかり受け止めていく、そのことは新しい仕組みのなかでも、しっかりととりくんでいきたいとこういうふうに思って居ります。とりあえず、時間が来ましたので、以上であります。 江橋 ありがとうございます。続いて福島さんにもお話を伺いますが、その前に少しだけ整理させていただきたいと思いますけれども、これまでの日本の政治のあり方ってすごく奇妙な形だったと思うんですよ。戦後の日本の政治っていうのは、日本国憲法が基本なわけですけれども、日本国憲法はイギリスのような議院内閣制を書いているわけです。憲法が始まる昭和22年5月3日までに大急ぎで作った法律、国会法というのがありまして、この国会法というのは、進駐軍のGHQの担当者の強力な介入もあって、アメリカ型になっている、日本としては、イギリス型議院内閣制で、そういう議会、つまり戦前の日本の議会のようなものにしようとしたのに、アメリカ軍にいわれて、委員会制度はアメリカ型になってしまった。実際に運用しているのは、ドイツみたいな考え方もしていて、日本の国会に関する運営というか基本的な構造というのは、イギリス型の議院内閣制と、アメリカ型の委員会中心主義と、ドイツ的な内閣が威張っている、官僚が威張っているというごっちゃごっちゃになったそこを、今度の民主党が整理したいという気持ちはよく分かる訳です。そのなかで出てきたのが、いま、平岡さんの方からお話があったとおり、いままでの自民党と政府の二元的に分かれているのはやめて、政府に一元化したいという、いわばイギリスの議院内閣制的なものに、集中したいということが、小沢、管両氏がいっていることなのかなと、私も見ていて思っております。そういうなかで、いま、平岡さんのお話にあったような色んな問題が生じてきているんだと思っています。 福島さん、続いてお願いいたします。 |
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提起 −福島みずほ大臣
プロフィール 社会民主党党首。内閣府特命担当大臣(消費者および食品安全、少子化対策、男女共同参画)。1955年宮崎県延岡市生まれ。東京大学法学部卒。1987年弁護士登録。第2東京弁護士会所属。弁護士として夫婦別姓選択制、婚外子差別、外国人差別、セクシャル・ハラスメントなどにとりくむ。日弁連両性の平等に関する委員会委員、川崎市男女平等推進協議会会長、東京都エイズ専門家会議委員などを歴任。1998年7月、社会民主党から参議院比例第1位で当選。現在2期目。社民党では、広報委員長を経て、2001年10月に幹事長、2003年11月に党首に就任。国会では、環境・人権・女性・平和を4本柱に据え幅広く活動。名古屋刑務所の受刑者への暴行事件、超党派で成立させたドメスティック・バイオレンス防止法や、児童虐待防止法の改正に積極的にとりくむ。2009年9月、鳩山内閣発足で内閣府特命担当大臣に。著書に、『憲法は誰のもの』(明石書店)、『「憲法大好き」宣言』(社会思想社)、『反貧困と派遣切り』(七つ森書館)、『娘たちへ』(岩崎書店)など多数。 【ホームページ】 http://www.mizuhoto.org |
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福島 どうも、みなさん、こんにちは。パネルディスカッションのなかで、いまの政治のなかで、何をいっしょにやろうかとか、色んなことを共有してがんばれることの場にしたいと思っています。何点かお話をします。私自身も、政治が変わったという激動のまっただなかにいて、日々やりがいを感じると同時に、やはりよく考えて、よりよい政治を実現するためには、現場の運動としっかりつながって、大きな運動も作り上げなければという思いでいっぱいです。ですから、ここにいらっしゃるみなさんは、全国から反基地あるいは脱原子力、さまざまな労働運動、平和運動、人権運動に関わって来られたみなさんが多いと思いますので、その運動現場と国会の激動の政治をどうつなげるかというところで、知恵と力を出したいと思っています。まず、政治が変わったっていうのは、たとえば、役所の秘書官の人たちを話をしていると、別の国の政治を見ているようだっていわれました。大臣、副大臣、政務官がチームを、私の場合は、副大臣一人と政務官と3人でチームを作って、ほぼ毎日色んな話をしています。自民党の時代は派閥があって、ほとんど大臣、副大臣、政務官は、顔も合わせなかったというふうに聞きますけれども、いわゆる政治主導、ここで政務三役会議で決まったことをですね、ばんっ、ばんっと打ち出していくというようになっています。それは、私はいい面もたくさんあると思っています。たとえば、文科省の政務三役が学校の先生たちの免許後進性は辞めるとか、学力テストについては、全国一斉にやるのではなくて、抽出で良いのではないかということを決めて、ばんっと実施ができるわけですね。これは、やはりここにいらっしゃるみなさんたちと多分共有できると思うのですが、人権・環境・平和の観点から、民主党や社民党、政権合意のなかで作ったものを、どう実現していくのか、結構愚直にこの三党合意をどう実現していくのか、ということをそれぞれの政務三役が努力をしているようにも思っています。コンクリートから人へということで、ぎくしゃくしているところもありますけれども、税金の使い道を変えよう、あるいは、税金の使い方を透明化しようというところでは、正直朝から晩まで努力をしているというような気でいます。補正予算の削減についても、私たちも予算を見たんですが、たとえば、私は内閣府なんですが、概算要求実は全部見ました。すべての項目について、見たんですね。いままでだと、大臣は五分ぐらい見て結構です、といったらしいんですが、すべての項目の予算を見ました。今度は仕分けチーム、必殺仕分け人、もちろんここをカットしてはどうかなど、色んな意見があるかもしれません。ただ、税金の使い道が、どんどんどんどん透明化していく、役所が作って、大臣はまったくお飾りで、はい、というわけではなく、そこはもう全部チェックするというようなことでは、やはり変わったこういうこともですね。私たちは国民のために政治をしているわけですから、そのことをしっかり明らかにしていきたいと考えています。その意味では、政治は変わったというかですね、実験というと、政治は実験ではありませんけれども、毎日毎日一瞬一瞬何をやっていくのか、しかし、判断を誤らない、あるいは良い政治を作るために、現場のみなさんたちと直結をしていかなければと思っています。
それで、たとえば、2点目なんですが、私が政治が変わったと思うのは、実は、参与や色んな形で、仲間や色んな人たちが入ってきていて、そこの人たちが自分たちの政策を実現するためにがんばっているということです。たとえば、派遣村。あるいは長いことずっと色んな運動をやって来た派遣村でやった湯浅まことさんが戦略室の参与になりました。今度、緊急雇用対策本部が作った提言は、相当いままで、不十分な点はもちろんあるんですが、やはりその現場の人たちがですね、現場の人たちと練り上げていく、最終的には政治家がというか、政治のトップが、大臣が判断しているんですが、やはり総合相談窓口、ワンストップサービスを作りたい、住まいはあっちに行け、生活保護は自治体だ、いや、ハローワークに行けと、こういうふうにバラバラになっていたことを、きちっとワンストップでやろうみたいなのは、実は去年の派遣村からの提言で、何とかやろうと思っていたわけですね。でも、それは、実はいままでできませんでした。しかし、それを提言としてたとえば、打ち出す。自殺対策などでは、私は、自殺対策担当大臣なんですね。実は、四つやっていて、少子化と消費者と、それから男女共同参画と食品安全なんですが、内閣府で10個の共生政策ってのをやっています。自殺、高齢者、成年、食育、薬物被害、犯罪被害者、定住外国人、障害者など、10個担当しているんですね。自殺も、ハローワークも何とか場所を借りて、心の健康相談や、弁護士が来て多重債務相談などできないかと、自殺対策の基金使って、こっちがやるから場所化してくれっていうのを、厚生労働省とずいぶん交渉しました。今回、それが盛り込まれたんですね。実際は、いま、自治体に頼むとか、頼み込んでいるところで、壁はあるんですが、いままで私たちがこうなったら良いよね。自殺については、届く支援をしたい。実際、言葉だけで自殺対策ではなくて、仕組みを変えたい、現実に何かできないかっていったときに、思っていたことをまたこれは力仕事、寝技、格闘技みたいな感じですが、他の役所にも頼み込み、長妻さんにも話をするとか、他の大臣とも直接トップ交渉をやったり、厚労省を呼んで話をするとか、こういったことを繰り返し繰り返しやるなかで、少しずつ、少しずつやはり思っていたことを実現していく、そのことを全力でやっているというふうに思っています。その意味では、私たちが、単に反対とか、憲法改悪反対って言っていたことも大事だけれども、もう一方で、どういう形で思っていたことを実現するか、というところの場所だと思っています。たとえば、千葉法務大臣が、認証式のあと、私は四つやりたいって言いました。民法改正、選択議定書の批准、操作の可視化、内閣府に国内人権救済機関を作る、ですからこの四つ、もちろん四つ以上私は実現したいですが、そういう宣言した千葉大臣を、たとえば、男女共同参画大臣としていっしょにやりましょうとエールを送り、どういうことをやったら本当に実現できるのか、協議をし、話をしているという状況です。選択議定書の批准だと、外務大臣、岡田さんと話したり、政務官と話をする。民法改正や選択議定書や内閣府の国内人権救済機関だと、千葉さんと法務大臣と話をする。縦割りだったものを、できるだけ色んな大臣と話をして、そのなかで力を合わせて、良い意味での政治主導で実現していきたい、というところです。だた、これにはものすごい力、みんなの運動が本当に必要で、民法改正やりたいと思った、来年の通常国会に出す、法務省から閣法として出してくれってことで思っていますが、それが簡単にできるかっていうと、大臣もそう思っている、私もそう思っていたとしても、それを実現するためには、やはり運動や知恵やみんなで力を合わせることが本当に必要です。派遣法や平和についても、三党合意で、三党が作った派遣法の抜本改正案の実現をもちろん入れています。中味は、登録型派遣原則禁止、製造業に関しては原則禁止なんですね。しっかり入っています。長妻厚労大臣も総理大臣も、これに従ってやると言っているんですが、いま、厚生労働省の審議会で閣議決定をした法案として来年、派遣法の改正案は通常国会に出すことになりますから、年内に法案をまとめるんですね。でも、それは審議会でやっていますから、これもまた現場の運動と連携をして産業界が派遣法なんか抜本改正したら、職業選択の自由を侵害するよ、いや、そんなことやったら不況になって、中小企業海外に行ったらつぶれるよって大キャンペーンを張っていることにですね、たたかう仲間、ユニオンの仲間、現場、当事者と力を合わせて、大きな運動を作り、審議会が後退しないようにし、そして政治主導で三党合意でまとまったこの案で、派遣法の抜本改正を通常国会で出したいと思っています。でも、思ったことを実現するために、本当に現場とつながって、情報もいま、こんな状況だよ、といっていっしょにがんばりたいtと思っています。平和の点は、先ほどいいました。三党合意にはああるんですが、それを本当に実現して、沖縄県民の負担軽減とするためには、力業、大きな力、歴史を変えていく、いままでの自民党政治の大きな転換をしなければなりません。メディアにも働きかけないと、これはたいへんだし、まぁいっか、って国民が思えばですね、これは本当に実現はしません。だからこそ、現場の運動とつながって、まさに、三党合意の趣旨を政治で実現していく。閣議決定でちゃんと実現していく為に、全力を挙げたいと思っています。社民党としてはですね、たとえば、認証式の後の一番始めの記者会見でも、この度の本会議場でも、質問が出ました。社民党は、脱原子力の政策を変えるんですか、と聞かれました。私たちの社民党の答えは明快です。社民党は、脱原子力の政策を変えません。たとえば、しかし、原子力発電所に賛成の人も、反対の人も、自然エネルギーの促進や、それから、耐震設計の基準を厳格化する、これをやれば多くの原子力発電所、問題となるわけですね。あるいは、原子力発電所の安全性を高める、あるいは、経済産業省と保安院を分離して、きちっとチェックをしていくそういうことなどは、賛成の人も反対の人も、賛成をしてくれると思います。内閣のなかで、そのことを実現するべく、がんばっていきますというふうに答えたり、意見表明をしています。社民党の考えが、100%いまの政治で、内閣で実現できないかも知れない。しかし、私たちは政策や理念やそれを絶対に変えることなく、この政治のなかで、どう力を合わせて、本当に実現をできるのか、自然エネルギー促進法案作りたいです。耐震設計の基準についても見直さなくちゃいけない。エネルギーの対向もこれはチェンジをしなくちゃいけないわけですね。その為には、力業が必要ですし、多くの人の思いと多くの人の力が必要ですが、そのことをがんばっていきたいと思っています。私自身は、大臣として、自分の担当の部局でがんばる、それが成果を出す。これが本当に必要です。それと同時に、基本政策閣僚委員会っていうのが、もちろん閣議で、閣議懇談会で意見を言ったりしています。それと同時に、基本政策閣僚委員会、ちょっと細かいですが、三党のトップ、総理、それから亀井さん、私、3人。総理が出席できない場合は、副総理、菅さん、官房長官は常に出席していますが、ここで重要な事項を、連立三党で決めるということをいまやっています。防衛対向は、拙速で決めてはいけない。いままで作ったものを変えるんだから、しっかり議論しましょうなんていうことが、基本政策閣僚委員会でいっていることなんです。この基本政策閣僚委員会で、社民党はしっかり主張して、連立政権の政治の中味を良いものにしていきたいと思っています。社民党は、衆議院の選挙の最中に、私自身は、暮らし生活再建、命を大切にする政治と叫んできました。いまは、命を大切にする政治と多くの政治家が言ってくれるようになりました。まさに、このことを10倍、100倍がんばっていきたいと考えています。新しい政治が始まった可能性はおおいにあります。しかし、これがどの方向にどう行くのか、みんなの力の成果です。社民党は、衆議院選挙のときに新しい政治の品質保証をする、あるいは新しい政治が暴走することをそうしないようにくい止める、といいました。ハムサンドのハムとか、カツサンドのカツとか、そういうことも言ったんですが、まさにその役割を担うために、現場のみなさんたちと直結をしてがんばっていきたいと思っています。いっしょにまた、がんばりましょう。 |
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プロフィール フォーラム平和・人権・環境代表、法政大学教授。専門は憲法。ロンドン大学、ウィーン大学、北京外国語学院、上海外国語学院の研究員、客員教授、全国憲法研究会事務局長、国際人権法学会理事、自由人権協会理事長、神奈川県国際政策懇話会会長、川崎市ふれあい館運営委員、反差別国際運動日本委員会委員、国際在日韓国・朝鮮人研究会理事などを歴任。主な著書(共著・編著)に『グロ−バル・コンパクトの新展開』(法政大学現代法研究所叢書)、『「官」の憲法と「民」の憲法』(信山社出版)、『市民主権からの憲法理論』(生活社)、『人権政策学のすすめ』(学陽書房)など。 |
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江橋 お二人ともありがとうございました。私の方から、少し、お二人にお聞きしたいかなと思っていることがございます。一つは、8月30日の選挙自身が、官から政へということで、政治の流れを大きく変えるのだということでしたけれども、菅副総理などは、前から言っていますように、日本国憲法ができたとき、結局出現したのは官僚主権だったと。国民主権ではなくて、官僚主権だったと。だからそんな官僚主権から国民主権をとり戻すんだということをいっていたと思いますけれども、じゃあ、それは具体的にどう実現したのかな、どうお考えなのかな、ということを一つお聞きしたいと思います。それは、日本郵政の斉藤新社長の任命の問題なども合わせて、是非とも知りたいところで、具体的に官から政へ、官僚主権ではなくて国民主権にしていくんだという流れはどうなったんだろうというのが、一つお聞かせいただけるとありがたいかなと。もう一つは、福島さんもしばしば、現場とつながるということをおっしゃっていましたけれども、その市民の声っていうのは、今後、日本の内閣の意思決定にどう反映し行くんだろうというふうに思います。私たちは、長い間、市民参加ということを言っていきました。それは、たとえ、市長が自民党であっても、自民党でない民主党系の人で、社民党系の人が、やっぱり自治体の政策決定に関われるはずだと市民という立場で。そこで、市民委員会だとか、そういう形で地方自治体に色んな市民が直接関わる動きをしてきたと思います。福田内閣の頃から、自民党政府もこれではダメだということもあって、色んな意味で、なるべく幅広い人を入れようというので、いろんな所のラウンドテーブルだとか、懇談会だとかそういうところに、これまでとはちょっと違った人たちを入れている。あんまり自民党的ではないひとも入れるようになった。その後、麻生内閣っていうのは最悪の内閣でしたから、全部動きが止まってましたけど、今度また、民主党内閣になって、その動きがまた元に戻って、民主党内閣ですから、人選といえば、湯浅さんの名前が出ましたけれど。民主党内閣というと、福島さん、怒るでしょうけど、三党連立内閣ですからと言えと言われていまして。その民主党より、社民党の考えに近い人が入るようになって、人選は代わりましたけれども、私たちとくに、平和・環境・人権とかの運動をやっていたものとしては、私たちのグループ、あるいは私たちの運動としてどのいうふうに、政府に働きかけられるだろうかという、その辺のいわば、今後の市民と政府のあり方辺り、この二つのどちらでも結構ですし、あるいは両方でも結構ですけれども、お話いただければと思いますけれども。今度は逆回りで、福島さんからいきましょうか。
福島 そうですね、官僚主権から国民主権て言うのは、私自身は実感をしている所なんですね。私は、役所の人とは常に対立するとかいうわけではなく、もちろんいっしょにやれるところ、私の場合は男女共同参画だとか、いっしょにやれるところが多いので、対立するよりもいっしょに力を合わせましょう、という部分が多いので、あまり官僚主権から国民主権って言うのは、その通りだとは思うけれども、敵対だけではなくいっしょにやれる所はおおいにやったらいいと思っています。ただ先ほど、平岡さんからもあったように、事務次官会議って言うのは無くなったんですね。私自身が閣議と閣議懇談会に出ていますが、とくに閣議懇談会は従前よりも、ずいぶん長くなって、みんなで割と自由なディスカッションとか、私自身も意見表明をしたりすることもありますが、割と自由な議論をしていると思います。また、大臣の記者会見は、ほとんど原稿を見ないというか、役所に言われてそのことを言うというよりも、自分はこうするっていうようなことを言ったり、実際、指示を出すというようなことをしているので、そういうところでは変わった、と思っています。ただ、私の部分で言いますと、たしかにいままでの政治は至る所で変なことがたくさんあったんですね。たとえば、消費者庁は年間八億円の賃料の所に入っていて、これは住専の基準から行くと、最高限度額を超えないから良いんだというのですが、この金額がどう考えても高い訳ですね。それはやっぱりおかしいじゃないかっていうようなことを、一つ一つ言って変えていくとか。私の所ですと、個人情報保護法が消費者庁の管轄なので、たとえば、改正も視野に入れて検討するべしっていうことを、消費者庁と消費者委員会の両方に諮問するっていうようなことなどもすぐにできるので、そういう意味では、いままでどうかなって言うことについては、どんどん諮問したり、検討せよと言ったり、チームを作って見直すと言うことなどは、結構自由にやれると思っています。ただ、2点目。お二人から出たことなんですが、内閣と与党の一元化っていうことは、まったく理解できないことではないんですが、社民党としては困るというかですね、要するに、内閣と与党の一元化ってなると、社民党の考えもしっかりこの内閣に反映をしなければいけなくて、以前、自社さのときは、与党政策審議会議って言うのがあって、そこでボトムアップで政策を作っていくってことができたわけですね。ところがいまは、大臣同士のトップダウンで、そこで決めるということが、非常に増えてですね、下からの積み上げで連立政権が合意を作っていくということが、なかなか正直難しくなっていると思っています。だから、社民党は平和の問題や色んなテーマで、逆に申し入れをしたりというようなことをしているのですが、内閣と与党の一元化ということに理解は示すが、やはり三党あるわけですし、国会と内閣は違うわけですから、とくに民主党は大きくて、社民党、国民新党はそんな大きくないですから、きちっとどういうふうに、社民党の意見をこの内閣のなかに反映させていくのかっていう所では、社民党はいま苦闘中、という感じがします。何かあれば、それは基本政策閣僚委員会で党首が言ってくださいって感じになるんですが、すべてのテーマで、大きいテーマだったら、そこでもちろん出すことができるんですが、色んな細かいところの細かい詰めは、それはやはりボトムアップでやるしかない所があるわけで、正直それは模索中という感じですね、と思っています。それは今後の課題です。市民の声をどう吸い上げるかは、いまの話と連動するところがあると思っています。ただ、社民党は、内閣と政党は別だし、国会と内閣は別で、国会議員それぞれは、みんなの陳情、陳情というと変ですかね、要望や意見は、しっかり一人一人の国会議員が受け止めて、それを反映する、そして質問趣意書を場合によっては出す。議員立法も超党派でやっていく。それは、与党であれ、野党であれ、国会議員はみんなから選ばれて、権能を持ち、国政調査権を持ち、意見表明権を持ち、一人一人が一国一城の主みたいなところもあるわけですよね。ですから、社民党の立場は、一人一人の国会議員が質問趣意書を出す、議員立法をする、もちろんいままでと同じように、市民のみなさんと個人が結びついて、政策を提言していくということは当たり前というか、国会議員の権能をおおいにもっと大きくしていこうというところで、市民の声は、社民党とすれば、そういう形で上げて、それを社民党の要望として出したり、議員立法として出したり、直接大臣や各役所に持っていったりというような形で、政策の反映をしていきたいと思っています。 江橋 いまお話になっていた議会のあり方とか、議員のあり方っていうのは、第2ラウンドで議論したいと思いますので、とりあえずは、政府の施策に対して、市民あるいは運動体が意見がある場合は政党経由で出せというお話ですね、要するに。 福島 政党経由で無くて、個人の国会議員でも構わないんです。 江橋 個人の国会議員でも、政党でもいい。 福島 もちろんです。ですから、政党が一元化するということは、とくに考えていないというか、そこは意見がそんなに違わないだろうというのもあり、個人でやってもまったく構わない。 江橋 平岡さんいかがでしょうか。 平岡 ちょっと順序が逆になってしまうかも知れませんけど、先ほどの市民の声が、内閣にどう反映されるのかっていう問題提起についてですね。先ほど、福島さんが、いま自分は色んな大臣に色んな政策テーマで問題を投げかけて議論をしているんだと、それが社民党がこれまでめざしてきたものを実現する力になっていくんだというような趣旨の話がありまして、私もそういう大臣間での議論というのは、たいへん大事な話だと思うし、福島さんが社民党の意見をしっかりとそういう場で反映させていこうというのは、たいへん良いことだと思うのですけれども、逆にですね、私なんかが思うのは、そういう大臣レベルになった人たちはたしかにそういう形で、自分が思うようなことをやろうということで力が発揮できるのかも知れないけれども、とくに民主党のようにですね、馬鹿でかい所帯になってですね、政府のなかに入っていない議員というものが、一体どういう役割を果たしていくのかということを考えたときにはですね、やっぱり政党のなかに、それぞれの国会議員がやはり色んな政策課題について色んな人と色んなそうした意見をですね、党の政策、あるいは、いまで言えば、政府の政策にもなるわけですけれども、そこに反映されていくという仕組みをしっかり作っていかなければいけない。つまり、言いたかったのは、大臣同士という高いハイレベルだけで議論するという政治ではなく、市民の声が吸い上げられる一人一人の国会議員というものがちゃんと活動できるような仕組みっていうのを用意していくということが必要ではないかと思うんです。社民党は所帯が少ないというようなことはありましたけれども、一人一人の人が集まって、意見を交わせば、比較的簡単に結論が出るのかも知れませんけど、世帯が大きくなればなるほどですね、やはり一つの意見にまとめて、それを実際の政策にまで実現をしていくというのは、かなり作業が必要だし、そういう議論をする場っていうのがしっかりと用意されていない限りは、市民の声が反映されるようにならないんじゃないかということを危惧をしているんですね。危惧をしているのであって、結論があるわけではないんですけれども、いまは試行錯誤的に色々やっていきましょうということで、やむを得ないのかなというふうにも思っています。 江橋 ありがとうございます。民主党は従来、市民政調という民主党に近いところに、市民グループの会合体がありまして、そこに日本の環境とか平和とか人権とか分権、さまざまなNGOや有識者が集まっていて、そこから民主党にたして、市民からの提案、市民からの提言、市民からの政策というのを出してきたと思います。今回、私が民主党に期待していることの一つは、菅直人さんががんばって、東京の比例区に石毛英子さんを入れた。もちろん無事当選しました。石毛さんは従来、市民政調のお世話役をずっとしていただいたし、石毛さんの政策秘書の人にもがんばってもらっていたんですけれども、不幸にして2005年の小泉選挙のときに、東京23区で落選してしまいまして。困ったなと思っていたんですけれども、今回、菅さんが特別に推して、彼女がまた議員に戻って、そして市民グループの意見を聞く、いわば民主党と市民グループのラウンドテーブルみたいなものが今後も発達していくのかな。だから、議員個人なり、政党にいうのもそうですけど、やっぱりグループとしての意見が言える機会が多いと、私たち運動体としてはありがたいかなと思っています。さて、次々行かなければ。これで、第2ラウンドですが、既に福島さんの方からも少し出ていましたけれども、今後の一体議会はどうなるんだろうということがあります。いま、さっきのお話でも、これまでのような官主導ではなくて、大臣間の協議などを経て、内閣の方針が決定するっていうお話がありました。内閣で方針が決まったら、日本はそれがそのまま実現できるのか。そしたら、それは内閣独裁制になってしまいます。そうではなくて、やはり国会もあるわけでして、議員内閣制ですから、国会のあり方というのが同時に問われているわけで、国会はこれから一体どうなっていくんだろうか。民主党の小沢幹事長のいっていることには、多少の不安を持って、見つめさせていただいて居ります。 そこで、議員立法のあり方等々も含めて、あるいは、委員会審議のあり方等々も含めて、議会はどうなっちゃうのよ、というのが私にとってたいへん関心があるんで、その点についてそろそろ話題を移したいと思いますけれども。今度はどちらから。今度は、平岡さんの方から。 平岡 先ほどまでは、政府と与党という関係でありましたけれども、ここで政策ができれば、当然国会で議論がされるようになると。それから、野党の方は、自民党とか公明党を指しているわけですけれども、野党の方は野党の方でですね、また議員立法という形で国会に法案を出していくということになるわけですね。そうすると、国会で議論がされるということが、国民からも望まれるであろうし、国会という機能を考えたときでも、それは望ましいことであるというふうに思うわけでありますけれども。いま、小沢幹事長がとくに言っているのは、国会という場は、政治家同士でしっかりと議論をすべき場であると。そして、国会で政治家同士が、しっかり議論するためには、何が整っていなければならないのかと、こういう問題意識をたしかにもっておってですね。その点、私も、ある意味では共感を持っているところであります。みなさんも、報道でご案内かも知れませんけど、先月の16日にですね、小沢幹事長の方から、いわゆる21世紀臨調に対して、いろんな諮問をしているんですね。そのなかに、国会審議の活性化について、というのがありまして。色んなことが書いてあるんですけれども、ちょっとここで簡単に、重要なところだけ言えばですね、「いま国会では、議論するときには、審議をするときには、政治家だけでなく、政府参考人と呼ばれる人たちとか、あるいは政府特別補佐人と言われる人たち、この政府特別補佐人というのは、内閣法制局長官とか、公正取引委員会の委員長であるとか、人事院の総裁であるとかであります。政府参考人というのは、局長とか審議官とか課長とか、そういう人たちですね。そういう人たちが発言をする、審議に参加することができるような仕組みになっているわけですけれども、そういう制度を廃止して、国会議員同士、色々審議をすると改めることについては、どう考えるかという、諮問を、問題提起をしてあるんですね。それと、もう一つはですね、私たちが野党だったんですけども、野党はどういう形で情報を集め、どういう形で調査をするかということになると、実は、それぞれの政党に、政策審議調査会事務局とか、もっと言えば、国会にですね、委員会の調査室とか、あるは国会図書館の立法調査局的なところがあってですね、そういうところで色々調べてもらったりするという、そういうことはやっているんですけれども、多くの部分はですね、直接、生の、新しい情報を持っているのは、どうしても役所になるんですね。ですから、役所に対してですね、こういう情報を出してきてくれ、こういうことをいまどうなっているか教えてくれというふうに、役所に頼るという部分が出てきてしまう。となると、役所は与党の方で、どちらかというと近いわけでありますから、必ずしも、十分な情報が出てこなかったり、あるいは意図的な情報しか来ないというようなこともある。そういう意味で、国会の調査能力、たとえば、衆議院の法制局であるとか、調査局であるとか、国会図書館、こうしたものをもっともっと強化して、野党が国会審議をするに当たって、十分な情報とか、あるいは、能力を持てるようにしていこうじゃないか、というようなことを提案というか、諮問をしているわけですね。そういう意味で私は、小沢幹事長の提言というのは、多くの部分賛同しているわけです。ただですね、先ほどもちょっと来る前に、福島さんとも議論しているときに、やっぱりするやり方っていうのは、それぞれの質問する人と、質問する側の国会議員が、選べるというか、自分の作戦の下に、誰に答えさせるかっていうようなことも一つのテクニックとしてあるんだから、そういうことを禁止するっていうのはおかしいんではないかと、いうようなことも言っておられました。たしかに、それはその通りだと私も思うのですけれども、実はいまでも、政府参考人が、局長さんたちが答えるというのはですね、これは例外的なケースであって、あくまで参考人でしかないんだから、ちゃんと政治家が、政治家である大臣とか副大臣とかが、答えるべきだと、審議で対応すべきだと言われているんですけれども、どうしてもですね、これまでの与党は、自分が責任が持てない、あるいは詳しいことは分からないということで、政府参考人にどんどん振ってしまっているという、そういう現実もあったわけですね。そうなってくるとですね、そういう形で審議を許して良いのかという問題も出てくるので、私としては、一つはやっぱり、本来の委員会では政治家同士の議論をする、そして政府の参考人なり、有識者に対して、聞かなければならない分については、小委員会であり、委員会のなかの審議のなかでも、参考人に対する質疑であり、という形でやっていく方が、良いんではないかなというふうに思っております。 それから、もう一つ。内閣法制局長官が国会で答弁できなくなってしまうと、みなさん方の一つの関心事項であります、憲法9条の解釈の問題について、たとえば、小沢幹事長がかつて、国連の決議があれば、自衛隊を国外に出して武力行使をしても構わないんだという、あるいは、憲法9条の問題ではないんだ、というようなことを言っていて、それに抵抗している内閣法制局は、廃止だっていうようなことも、言っておった経緯があるんですけれども。この問題についていうとですね、実は、これまでも憲法解釈問題については、内閣法制局長官だけが、答えていると言うことではなくて、政治家も答えているんですね。しかし、その政治家のなかには、時々ですね、政府全体のこれまでの憲法解釈の枠を超えて発言している、あるいは、矛盾して答えている人が、いることいるんです。しかし、そういう人たちは、その後ですね、必ず、政府の統一見解を求められるという形のなかで、訂正をし、陳謝をするという形のなかで、政府の統一見解というのは守られてきたというような経緯があります。従って、内閣法制局長官が直接答弁することはできなくても、これまでの憲法解釈というものについていえば、いま私が申し上げたような、政府の統一見解というものの枠というものが守られなければならないという大きな原則の下で、ちょっと混乱があるかも知れませんけれども、国会答弁によって憲法解釈が変えられていくということにはならないというふうにも思っています。そういう意味では、まずは政治家同士の議論を中心にやっていこうという国会の審議のやり方については、是非進めていっては良いんじゃないかというふうに思っている所であります。以上です。 | |||
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江橋 いま、小沢民主党幹事長のお話がありましたけれども、私が先ほど申し上げましたとおり、日本の議会っていうのは、実に奇妙な議会でして、憲法が奇妙な議会を作ってしまった。その後の国会法が作ったわけですけれども。アメリカの議会っていうのは、三権分立の下で、立法府ですから、まさに、立法する議会なわけです。一方イギリスの議会というのは、議院内閣制の議会ですから、立法はしませんというと極端ですけれども、政府が出してきた立法を認めるかどうかという議会です。野党が議員立法することはあっても、もう最初からほとんど相手にされていない、という意味では、非常に中央集権化された議院内閣制だと言われているわけです。日本の場合、小沢さんが言っていることは、ときにはいま、平岡さんがご紹介していただいたように、与野党の政治家同士が討議する場なのだ。これは、アメリカ型でもイギリス型でもなく、日本型だと私は思っております。そしておおいに結構なことだと思っております。でも、ときには、内閣に一元化して、国会は野党のためにあるんだと、これはイギリス型。どうもイギリス型の議会制をめざしているのか、それと違う、日本でこう戦後60年やって来たわけですから、立派に育っちゃった日本型の議院内閣制あるいは国会って言うのをやろうと。どうも小沢さんは、時々ぶれているような気も私はしているんですけれども。いずれにせよ、議会のあり方が大きく変わるんだろうと思います。福島さん、いかがでしょう。
福島 市民運動をやっている人たちやいろんな人たちが、それこそ大臣室に来てみんなと議論して、みんな困っていることは正直あるんですね、困っているというか、たとえばいままで色々要請をしていた人たちが内閣などに入ってどうしたらいいかとか、あるいは議員立法というのはすごく制限的になるようにも聞いているけれども自分たちがいままでやっていた立法は出せるのかとか、色々どうしたらいいかという相談を受けたりいっしょに考えたりしています。ですから、悪くこういうことが変わらないようにと思っているんですね。一つはやっぱり議員立法はというか、三権分立で国会は唯一の立法機関であり最高機関なわけですから、議員の議員立法が制限をされるのはやっぱりよくないと。私自身ドメスティックバイオレンス防止法や色んなものを超党派で作ってきたわけで、与党であれ野党であれ議員立法をするというのは、これからもっともっと豊かになるべきだと思っています。ただ、たとえば民法改正やいろんな法律も、まあ労働者派遣法もそうなんですが、いままで議員立法として出してきたのを今度政府提案立法として出すという形になるわけですから、他の法案も全部、多くは政府立法提案になるわけですね。しかしもう一方で政府提案立法じゃなくて、超党派で議員立法で出して欲しいという法案もしっかり、色んな法案は出せるし、そのことを応援するようになるべきですから、社民党は、あるいは私はその立場で、まあ社民党はそういう立場ですし、そういう国会であるべきだと思っています。議員をどう活用するかということも、それと直結をします。ただ、運動が新しい政治になったことの成果をどう実現するかということであれば、ぜひ多くの国会議員や、直接大臣、副大臣、政務官を含めて、アタックしてほしいと思うんですね。それはたとえば、イラクにおいてどういうふうに自衛隊が活動していたか、自民党の時代は情報開示請求をしても、資料請求を当時野党の私たちがしても、真っ黒の書面しか出てきませんでした。でも政権が変わったらたとえばその資料が出てくる。多くは米軍を運んでいたというようなことが出てくるわけですね。ですから、なかなかこう、いま激動期で使いにくいというようなところはあるかもしれませんが、やっぱり運動体にとっては政治が変わって情報が開示される割合も非常に高くなったり、いままで不透明だったことが明らかになったり、いままで真っ黒けだった書面が出てくる。今度核密約チームでそれを明らかにするというようなことも出てきていますし、当時局長だった吉野文六さんが裁判に出てくると。私は裁判と政治はまったく別物だと思う反面、色んなことがひたひたと影響していると思っています。その意味で、ぜひ運動体はいろんな国会議員や役所、大臣、副大臣含めておおいにアタックして、どこをどうすれば政治が国民一人一人のものになるかというところで知恵を出したいと考えています。 国会の審議のあり方なんですが、私は国会法を改正することには反対なんです。政治主導には大賛成ですから、基本的に大臣、副大臣が答える、これは当たり前で、このことについては大賛成なんです。しかしこれは運用で可能だと考えています。国会の質問は私ももうたくさんやってきましたが、役人に聞いたことでガラっと変わることもあるわけですね。年金記録問題だとか、いろんなテーマ、刑務所の監獄法を改正して、刑務所の新しい法律を百年ぶりで作るなんていうときも、役所をギリギリギリギリ詰めてやる。ちょっと考えてみてください。核密約の問題について、大臣、副大臣にいくら聞いたところで、未来に向けての展望を語ることはできても、過去の経過についてや、過去どうだったかということを自分としては語れないこともいっぱいあると思います。ですから、役所にどうだと聞いて、大臣にこれでどうするんだと聞くというのは質問のひとつのテクニックであったりするわけですね。私はやはり、議論は豊かであるべきだ。政策も多様化し豊かであるべきだ、表現の自由は豊かであるべきだ、国会議員の質問権を制限するべきではないと思っています。国会議員は国政調査権を持ち、自分の責任においてどう追求するかという権利を持っているわけです。ですから、ほとんど大臣、副大臣答えろということもそうですし、私は正直この内閣は大臣がほとんど答えることになるだろう、みんなそういう人たちだと思っています。ただ、役所に聞きたい、もし国会法を改正して役所が答弁禁止となったら、たとえば私が今度野党の国会議員になって、野党の国会議員として質問をするときに、法律によって制限を受けるわけです。そんなことはないだろうと。私が質問するときに私が十全に質問できることが重要であって、国会議員の権利を制限するということは、国民の権利を制限するということなわけですから、法律でもって禁止することはおかしい。私が野党であれ与党であれ、内閣法制局に集団的自衛権の公使をすることは憲法違反かと聞けば、それは従前通り憲法違反ですと答えてもらわなければ困るんです。内閣法制局に答えてもらわなければならないと私が判断したときに、それを法律で禁止することは権能の制限になるということは明らかだと考えています。こういう議論は新聞やテレビだけだと分かりにくいかもしれない。社民党や私は政治主導には賛成、政治家が答弁することには賛成、しかし法律でもってしても役人の答弁を禁止することはおかしい、運用面で十分やれと思っていることなんです。ですから、議会はどうなのか、政治はどうなのか、政治家の権利はどうなのか、内閣はどうなのか、この激動のなかでやっぱりみんなの権利が高まるように、国会議員の権能が大きくなるように、多様な議論が、国民の意見がやはり国会に反映するような立場で、言うべきところはきっちり言って、国会がやっぱり元気になるということもおおいにやっていきたいと思っています。 江橋 ありがとうございます。お二人のお話を聞いていて、私ちょっと気になることがひとつありまして、それは官僚に聞くことが大事だというのは分からないでもない、あるいは官僚を使うのも大事だというのも分からないでもないんですが、官僚というのは化け物ですから、官僚を使ってとか官僚に聞いてというと必ずだまされちゃう。八ッ場ダムで国会で国土交通省は7割工事ができていますと、あれは大嘘でしたよね。7割予算を使いましたというだけで、道路を見たって何を見たって、3割とか2割とかいっぱいあって、7割工事が終わったんじゃなくて、7割予算を使いましたと。工事のでき具合が半分くらいだとすると、従って予算は使っちゃったのに工事が進んでいませんから、追加予算が必要ですとガンガンガンガン増えていくと。だけど国会ではしゃあしゃあと、7割工事が済んでいますと言ったんですからね。役人というのは化け物だと思っています。 福島 江橋さん、官僚が都合の良いことを言う、その天才である、うまい。これはもうその通りなんです。だから、政治家が答弁する、それでいいんです。でも法律をもってまで役人の答弁を禁止したら、もし役人に質問したいと国会議員の一人が思ったときに、それを法律で禁止することが間違っているということなんです。99.999%大臣が答弁する、それでいいんです。しかし法律で禁止したらできなくなっちゃうからなんです。それは政治家が選べばいいことだし、それは国会議員を信じて任せるべきなんですよ。国会議員がやりたいことの権能を狭めてはいけないと思っています。 江橋 それは大臣が指示して参考人答弁させるということは今後もなくならないと思いますけれど、むしろ問題なのは、役人が国会で答弁したことの責任がないという、大臣は発言したことに責任があるんですけれど、役人は責任がないんですよね。 福島 いままでの役人の答弁が責任があったことが、どうして責任がなくなるのか分かりません。 江橋 たとえばこういうことなんですけれども、去年の10月、リーマン・ショックが起きた後で日本でも首切りがずっと出ました。期間工切り、派遣切り、フリーター切りがありました。私はそのときに非常に気にしていたのは、雇用の場において弱い立場にある女性の解雇が多いだろうということでありました。そこであるとき厚労省に、解雇の人数はいつも発表していましたから、男女比はどうなっているのかということをお聞きしました。厚労省の答えは「分かりません」でした。だってあんたら報告しているじゃないのと言ったら、あれは実は厚労省が調査している報告ではありません。各企業が言ってきた、解雇した人間の数を合算しただけの資料です。従って、各企業が男女比率を出して報告してこなかった以上、私どもには分かりません。へえーと思いましてね。だから常になんかこう、他人の所に責任が及ぶような言い方で、しかし巧妙に、いかにも日本なかの解雇がこうだということで非常に低い数字を言ってきたし、また逆に景気の回復については自民党に有利なように高めの数字を言ってきたし、常に情報操作というものに長けているわけですから。官僚を使うのは大事だと思います。しかし官僚の言っていることは必ずしも事実を常に言っているわけではない、むしろ労働の現場とかそういうところで把握している実感、失業率の問題にしろなんにしろ、そういうところの実感の方がはるかに真実を射抜いているという部分は多いので、そういった意味で、官僚の知恵を使うと同時に、さっき福島さんもおっしゃっていましたが、現場、私たちが実感している声を上げていって、それで勝負するということも大事なんじゃないかなと思っています。 平岡 福島さんが言われていること私もある程度は納得するんですけどね、ただ現実に行われていることがどういうことかというのを、私は問題意識をもっと持たなければいかんと思うんですよね。何が行われているかというと、だいたい委員長というのは与党の側から選ばれている場合が多いわけで、与党の大臣なり副大臣なりが自分が答えたくないと思うと、やっぱり委員長の方から政府の参考人を指名しちゃうんですよね。そちらに答えさせてしまうというようなことが行われているというようなことで、結局国会審議の場では政府参考人が与党の政治家の駆け込み寺みたいなところになっているということがあるような気がするんです。で、政府の参考人はたとえ答えられなくても、彼らはメモを出して政治家に答えてもらうということができるわけなんですよね。私は国会審議の場で与党の政治家が政府参考人を駆け込み寺みたいに使うこと自体が、ひいては政治そのものを官僚主導の政治にしてしまうという問題もあると思うんですよ。私が言っていることと福島さんが言っていることは別に矛盾しているわけではないので、もしかしたらこういう制度を作るときに、私が提案しているような話、あるいは福島さんが提案しているような話をうまく組み合わせたところで制度が作れるのかもしれませんけれども、いまの制度のままでは多分、政治家が役人を駆け込み寺にし、そしてそのことによって官僚主導の政治がそのまま続いてしまうということになるんじゃないかないうような気がします。 福島 でもね平岡さん、委員長は圧倒的にいま野党の方が数は多いわけだし、与党の国会議員が役人に答弁させるとも思えないじゃないですか。その構造は当てはまらない。そして、野党になった自民党などは、役人に答えさせるよりは、大臣をいじめるために(笑い)大臣に聞くと思いますよ。 江橋 あの、まあこれからどうなるかですけれども、この話はあんまりしていてもしょうがないと思いますが、民主党も前は大臣が答えられていたんですけれども、最近は大臣、副大臣、政務官の誰かが答えればいいみたいなことを言っていますし、今後一体どうなっていくのかなというのをおおいに注目したいと思うんです。 もう一つ私が気になっているのが、党議拘束という問題がありまして、日本の議会制が他の国の議会制に比べてもっている一つの特色は、党議拘束がきつい。とくにこれまでの自民党時代には、与党の議員というのは与党の政調会で審議して決定して政府に渡されて、閣法として衆議院に上程されてきた瞬間にはもう党議拘束がかかっている。だから国会で何か言うこともないから、ひたすら賛成。それで少数派の野党の反対を封じ込める、ということでした。民主党は今度少しやり方を変えて、党議拘束をかけないで、政府提案があった場合、委員会で審議して、委員会の審議がもうあらかた終わった段階で党議拘束をかけるというふうにおっしゃっているように思います。だから、これまでと違って、政府提案が出たときに与党が委員会で修正案を出したり、意見を出したりして、おおいに揉むこともできる。野党案と与党案と政府案が団子状態になったりすることもあって、それは結構だと思うんです。ただし、どうも話を聞いていると委員会の審議がほぼ決着がついた段階で党議拘束をかける、誰がかけるかというと、幹事長がかける。だから、議会で審議して政府案、野党案、与党案、いろいろ揉めたときに、結局民主党はどうするのよ、与党はどうするのよ、308議席はどうするのよというときには、それは結局民主党の幹事長がこれだと決めて党議拘束をかけちゃうというと、何だか小沢独裁みたいになっちゃう、党議拘束を緩めて活発な審議をするというのは大賛成なんですけれども、そのへんの党議拘束のあり方というのをもう一回考え直していただけるとありがたいかなというか、これはむしろご意見を聞くというよりは私の要望というか、お願いみたいになっちゃいますけれども。何かありますか、党議拘束のことは。 平岡 いま江橋先生が言われた話というのは、審議が進んだ段階で拘束をするということ自体はまだ正式に決まっているわけではなくて、そういうことも言われていたこともありますけれども、いまの仕組みでいうと政府与党一元化ということのなかで、決めたことは与党であるならばそれに従わなければいけないということも政策決定というなかには入っているんだろうと思うんですよね。で、審議をしたなかで何か問題が出てきたときに、それをまた変えるというのはまたあってもいいとは思いますけれども、そういう意味では、本当は政府が決める段階のところで、先ほど言った政策会議のなかで、いろいろ議論をして意見を言って、それを踏まえて政府が決まったら、そこで一応政府与党としての意思決定というのは行われて、それは一種の党議拘束がかかっているような状態になるという前提で考えていかなければいけないんじゃないかと思うんですね。あと、国会の審議というのはあくまでも与党と野党との議論の過程のなかでさらに問題が明らかになってきて、その問題をどう受け止めるかというところのなかでいろんな修正とかが行われてくるという、そういう整理にしなければいけないんじゃないかと思うんですけれども。 江橋 私もせっかく日本的な議員内閣制と日本的な二院制というか国会政治がやっと始まるわけですから、60年遅れて。いままでの官僚主導でない、政治主導のものが始まるんですから、そのへんもお考えいただければと思っています。 福島 もともと社民党は、首班指名と予算以外は党議拘束はないというか、私はこの法案にこういう理由で党の決定とは違って反対しますときっちり言えば、わりとそれは許容されてきたということなんですね。もちろん国会に入っていろいろ疑義(ぎけん?)が出て修正することや超党派でもっといい法律作ろうということはよくありうるわけで、そのへんはあまりカチカチと一旦決めたらもう変えられないというふうにはならないと思います。 |
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江橋 ならないでほしいと民主党に対して言っているわけですね。それは私もそう思っています。さてそうしますと、ここからがいよいよ第3ラウンドでして、いままで内閣のこと、議会のこと、非常に短い時間でしたけど見てきました。さてその上に立って、今度は民主党あるいは社民党という政党として、今後どうやって生きていこうか、とくに現に抱えている、平和、人権、環境、分権、さまざまな課題がありますので、そういう課題に対してどうとりくむのか、市民政治の新時代ですけれど、市民政治の中身としては何が大事なのか、そういういわば中身に関しての思いの丈をお話しいただければと思います。
平岡 ここで私たちがいただいているテーマというのは政党のあり方ということであったんですけれども、なかなか難しいテーマでありまして、私がここで小沢民主党の、いまの民主党のあり方が問題であるかどうかというようなことを言うということではなくて、むしろ政策的な話と政党とをどういうふうに結びつけたらいいのかという議論なのかなと先ほどもちょっとなかでは議論をしていたところなんです。 みなさんもすでに十分ご承知だと思いますけれども、民主党のなかもたいへん、政策的に言えば分かれています。たとえば安全保障の問題一つをとってみても、自民党の右よりもっと右じゃないかと言われるような人たちがいたり、社民党よりもっと左じゃないかというような人はいないかもしれませんけれども、社民党とあんまり変わらないんじゃないかというような人たちもいたりというところで、それだけ政策の幅が広いということになったときには、一体政党というのはどういうものなんでしょうか。あるいは政策を意思決定する政党のプロセスというのはどうあるべきなんでしょうか、とか色々な課題があるなと実は思っています。とくに、やっぱり政権を持ってしまったというか、政権を持っている与党という立場に立ったときは、やはりかなりこれから難しい局面に私は立ち至ることになるのではないかなと思っています。幸いにというか不幸にというか、ちょっと分からないんですけれども、いまはやはり小沢幹事長が党内を統率するたいへんな力を持っていて、これは政策面で統括しているわけじゃなくて、やっぱり別の面ですね。人事の面と言うべきなのか、人間の行動面というべきなのか、色んなところである程度の枠のなかに与党である民主党をちゃんと統括していると。ただ、幸いなことに、あまり具体的な政策の中身については、いま小沢さんがめざしていた憲法の解釈に、これでまとまって行けというような、そういうことでもないんですね。なぜそうかといえば、多分私は、これから民主党と社民党、国民新党が政権をある程度の期間持たなければいままでの自民党を倒すことはできない、自民党を壊滅させることはできないと、私はそういう配慮もあるんだろうと思うんですね。そういう戦略的な配慮があって、あんまり政策的にひとつのところに特化しないようにかなり気を配っているんではないだろうかと。とくにいま社民党さんが連立与党のなかに入ってきていただいておりますから、小沢幹事長が言っているような政策をどんどん進めようとしたら、社民党さんは多分連立解消というような話にもなっていかれるような気もするのでですね、(笑い)そこは社民党さんにしっかりとがんばっていただいて、ある程度政策の枠をとどめていただいて、いまはとにかくこれまでの自公政権のもとで行われてきた政治をしっかりと壊滅させていくために連立与党がまとまっていく、そのためのマネジメントを小沢さんを中心にやってもらうのかな。しばらく経って自民党が壊滅したらまた政界再編みたいなこともあって、われわれが本当に政策的にも支持できる政治勢力というものが政権を持つということをめざしていくというようなことなのかなと。私が先に言ってしまってすみません。こんな話してよかったかどうか分かりませんけれども。私は福島さんの話を受けて話をするつもりだったんで。はい。というふうにとりあえず思います。 福島 平岡さんが率直に民主党のことをおっしゃったんで、社民党のこと、あるいは思っていることを、そして江橋さんが市民政治の新時代をどう考えるかという宿題を投げかけてくれたので、政党のあり方というよりも、ちょっと率直に話をしたいと思っています。私自身は、たとえば憲法9条を変えたいですか、変えたくないですかと言えば、いま世論調査で今朝の新聞にも出ていますが、憲法9条を変えたくないという人がとてもパーセンテージとしては多いにもかかわらず、国会のなかで、もちろん憲法9条を変えないというふうに言っている民主党の議員の人も新人の人も本当に多いですけれども、なかなかその、まあ私が平和が大事だと思っているからとくにそう思うんですが、9条だけで投票するわけではないので当たり前といえば当たり前かもしれないんですが。国民が思っているマジョリティが国会のなかにきちっと反映をしていないんですね。だからそのことで社民党は苦しんでいるし、だからこそ社民党はがんばらなくちゃいけないと思っています。今度の衆議院選挙で、民主党は比例区で2900万票を獲得したんですね。圧倒的勝利です。で、社民党は、雨が降っても風が吹いても雹が降っても、二大政党制でも、政権交代でも、でもやっぱり社民党だと入れてくれた人が300万以上いらっしゃるんですね。9対1です。しかし衆議院の数は9対1になっていないんですね。308対、あんまり言いたくないけど(笑い)、7となっていて。ですからこれが9対1になっていれば全然違う。実は憲法9条大事だと思うところが、たとえばヨーロッパ的比例代表制だったら、社民党は何十と獲得しているわけです。だったらもっとがんばれるのにという思いもあるんですが。だから私は小選挙区制には基本的に大反対で。もう少し国民の民意がうまく国会に反映するように、長期的には選挙制度も含めてきちっと提言をしていきたいと思っています。あるいは通常国会では企業団体献金の禁止、この法案をきっちり成立させて。一部のお金を持っている団体や大企業が政策を歪める、労働法制の規制緩和をやり続けてきたなんていう、こういう政治を終わらせるために、これは民主党も本当に説得して、社民党はいま連立政権のなかであらん限りの力を出して、やっぱり民主党も企業団体献金の禁止と言ってきたわけですから、共通政策をできるだけ見いだして、政治を変えるためにがんばりたいと思っています。まあてこの原理、数は多くないんだけれども、うまく力を発揮して、連立政権のなかでがんばろうと思っています。ただ、連立政権のなかで社民党の主体性や独自性もきっちり発揮しないと。よく民主党政権とかいって報道されて、ちょっと違うというか、ずいぶん違うというか、むかつくというか(笑い)連立政権とか、せめて鳩山政権と言って欲しいと思うんですね。でもがんばることが「あ、民主党がんばってる」となるのは社民党としてはやっぱり困るわけで。新しい政治にも、それから政権が変わったことも大歓迎で、この政権のなかでがんばろうと思いますが、やっぱり多くの人に、社民党がんばってるよねと思った結果を来年の参議院選挙につなげなければ。民主党一人勝ちが来年の参議院選挙で起きれば、やっぱり平和の声や脱原子力の声が弱くなると思っております。だからどうかみなさん、来年の参議院選挙もよろしくお願いいたします。 私は11年前社民党から立候補したときの思いは、実はきわめてシンプルです。国会のなかに憲法9条を変えないという政党がなくなったら困るというのが私のそもそも立候補した根本的な、シンプルな理由です。だからこそ、二大政党制、自民と民主だけではなくて、社民党がとにかく躍進をせねばと思っているんですが、現実の政治のなかでは苦労しつつ。さっき平岡さんが抱負も語られましたが、もっと国民が思っている憲法9条を変えないという政党なり人びとが国会のなかで増えるべく、私自身もがんばっていきたいと思っています。一つ思っているのは、今日来てらっしゃるみなさんたち、あるいは私たちが支えてもらっている人たちは、現実にやっぱり熱い、はっきりした思いを持って現実政治を変えたい、あるいは平和や脱原子力や環境や、はっきり持っている人たちなんですね。あるいは、もっと人びとは政治、生活再建、変えて欲しいと思っていると思います。しかし、国会のなか、内閣のなかで政治が行われているのではなくて、間違いなく人びと一人一人が主人公なので、ここをどうつなげるかがこれからの政治の実は課題だと思っています。私がこの40日間思っているのは、やりがいがある、面白い。問題もある。しかし面白い面白いとみんなが新聞を持って期待をして励ましてくれるのはたいへんありがたいんですが、やっぱり現場の力をどうやって高めて、本当の意味で政策実現まで国民の力で転換をしていくのか。在日米軍基地の決着のしかた一つをとっても、これはもうすさまじいエネルギーがなければ、あるいはもう血を吐くような、本当に決意がなければやっぱり正直できないと思っています。だからこそ内閣でだけでがんばるとか、もちろんがんばりますが、国会で政治が行われているというのではなく、国民が政治の主権者だというところを、どう回路を作っていくかがいまなかなか課題になっているんですが、そこを政党としても、大臣としても、がんばりたいと思っています。 江橋 小選挙区制反対だというのは分かるんですけれども、でも小選挙区制だったればこそ政権交代が起きたということもあるように思うんですよ。中選挙区制のままだと、たしかに社民党はある程度の数の議員は確保できたけれど、自民党の万年政権は多分変わらなかっただろうという。で、これで参議院選挙があって、平岡さん的に言えば自民党に終わりになっていただく選挙が、参議院選挙があって衆議院選挙をもう一回ぐらいやって。そこで中選挙区制に戻したら、民主党は永久政権になっちゃいますよね。30年くらい続くと傍迷惑な政権になっちゃうと思うんです。だからやっぱり政権交代が起きる、危険性と同時にチャンスでもあるこの選挙制度というのは、どちらがいいかは微妙な問題だなあと思いますけれどね。公明党みたいなところも中選挙区にすれば生き延びられるから、中選挙区にすればいいって言っていますけれども。 福島 たしかに政権交代はとても大事で、政官僚癒着をやっぱり断ち切ることは本当に大事だと思っています。札びらで人の横っ面をひっぱたいてやっていく政治、それに群がる人びとが、その政策がどんなに間違っていても大規模公共事業一つをとっても政策転換できないというのは本当におかしいと心から思っています。しかし、政権交代は小選挙区でしか起きないとも思えないし、政治にとってとっても大事なことは、多様な価値観が政策にできるだけ反映する、そうすれば、私の個人的な考えなんですが、やっぱり比例を多くするとか、そういう努力が必要だと思っています。長期的展望ではそれを模索していきます。 平岡 選挙区制の話に入ったんで、私は議員になってまだ10年目なんですね。小選挙区しか経験がないんですけどね。仮に私中選挙区に出ていたら、これ本当に、出られたかなあという気がすることはするんですよね。つまり、やっぱり選挙というのはものすごくたいへんで、とくに野党の立場で選挙をするというのはすごくたいへんで。ある意味では政党制というものが少し確立していけば、その政党のなかでどういう人を候補者として選んでいくのかというのがある程度基準ができていくなかでスクリーニングされて、小選挙区制のもとでも私はそれなりにちゃんとした政治家が出てきて、そしてむしろ政権交代可能な日本の政治状況というものを確立していくということのほうが、私はいいんじゃないかというふうに思っているんです。 福島 政権交代は可能にすることは必要なんだけれども、小選挙区制は二大政党制になる可能性が高いじゃないですか。だから二大政党だと、私は与党の大きい政党と野党の大きい政党だけで物事を決めるのはやっぱり危険で、政権交代には賛成だけれども、二大政党制だけがというふうになる小選挙区制には欠陥があると思っているんですよね。 平岡 それはあれですか、たとえば比例代表制なんかでも連立で政権交代が起こっていくというか、連立というものをある程度前提に考えていくということで。 福島 そうですね、たとえばヨーロッパだと、極右の政党と保守党って絶対いっしょにならないじゃないですか。で共産党があって、緑の党があって、社会民主主義的政党がある。そして保守的な政党と社会民主主義政党が交代をすることをわりと念頭に置き、そこでヨーロッパで行われているのは連立政権のなかの枠組みでどうするかだから、本当は政権交代が起きる。で、連立のなかでたとえば緑の党などの役割ってやっぱり大きいと思うんですよ。連立のなかで政策がいろんな形で実現をしていく。それがある種のヨーロッパの強さであると思うんですけどね。アメリカのように二大政党しかない、もう民主党と共和党しかなくて、他のメニューはなくなるというようなものは問題で、イギリスですら、労働党と保守党以外に自由民主党が出てきているというのはやっぱりそういう二大政党制に対する国民の不満があるだろうというふうに思っているんですけどね。 平岡 まさにこの議論というのは、政党のあり方という本来議論しようとしていることにつながってくる話なんだろうと思うんですね。そういう意味では福島さんが提起されておられる問題意識というのもよく分かりますけれども。実際に選挙をやってきた経験からすると、中選挙区制というのは私にはあまり考えにくい、そういう政治システムだなと。単純比例なのか、あるいは小選挙区と比例の組み合わせなのかというようなところが福島さんとの間では一応のたたき台になる案ということでしょうかね。 江橋 ありがとうございます。この問題をもう少し詰めたいとも思いますけれども、もう一つ、平岡さんにお聞きしたらいいのか分かりませんけれども、菅さんがよく国会内閣制ということをおっしゃっていましたけど、あれはどういうニュアンスのことなんでしょうかね。 平岡 議院内閣制に対応するというか、議院内閣制じゃなくて国会内閣制だということをたしか言っていたと思うんですよね。私も一度聞いたことがあるような気がするんですけれども、衆議院と参議院で別々に存在しているいまの国会というのが、それをもとにしているのを議員ということだと、たとえば衆議院と参議院の関係をどう考えるのかというようなこともあって、国会内閣制というようなことを言っているのかもしれないけれども、そうでもないですよね、多分ね。 江橋 官僚内閣制から国会内閣制へと言っている場合は、やっぱり国会のコントロールがもっと強く利く内閣制みたいなニュアンスで言っていることもあるし、それと国会内閣制というのは私はプラス的に使っているんですけれど、私たちの業界ではむしろマイナス的に使われていて、普通の国は議院内閣制といって議会は一個ですよね。だからそこの選挙で勝ったか負けたかで政権が簡単に代わるんですけど、日本の場合は国民代表議会が二つもあって、参議院が直近の民意とか言っていますから、衆議院だけを根拠にしているわけにいかなくて、参議院と両方あって、二つも議会があるから国会内閣制で、これはもう世界の憲法上は珍百景に等しいんですよね。アメリカにしても、たとえば連邦制ですから上院は全然違う角度から見ているし、イギリスにしたって違う角度から、ドイツだってどこだって、全然下院と違う角度で上院が関わるというのはいいんですけれども、日本はまるで似たような衆議院と参議院になっちゃっているので、これは不思議な世界。しかも衆議院で可決されたものが参議院で否決されたらどうなるかとか、やれ3分の2だとか、やれ両院協議会だとか、ごちゃごちゃごちゃごちゃしていて、まあ日本的なんだと思います。私全体としてはこれはこれで日本的議員内閣制というか、日本的議会制だと思っていけばいいという意味で、まあ国会内閣制なんだからしょうがないじゃないのと思っているんですけど。 平岡 一度菅さんと議論したことがあって、菅さんが言っていたのは、憲法のなかに国会は国権の最高機関であると書いてある。これは通説でいうと政治的美称という、そういう考え方なのか、本当にそうなのかというような議論があって、国会が果たす一番最大の役割は一体なんなのか。国会は立法府だと言われて、法律を作るということが一番大事な権能のように言われているけれども、そうじゃないんだと。国会の一番最高の権限というのは、内閣総理大臣を選ぶことであるということを菅さんはよく言っていましたね。つまり、国会というものが行政府の長であるところの内閣総理大臣を選ぶ。だから国会というのが一番偉くて、そして国会のコントロールのもとにこの行政が行われるんだというそういう説を唱えていたのは記憶しています。ただ、それに対して、私なんかが思うのは、やっぱり権力っていうのは分立して、それぞれ牽制し合うってのも、大事なことではないでしょうか。たとえば、アメリカの大統領制っていうのをやったときに、大統領が一番偉いのか、国民から直接選ばれる大統領が一番偉いのか、国民から選ばれる議員が集まった議会が一番偉いのか、そんなこと議論しても、仕方がなくて、やっぱり両方偉いのだろうと。両方で牽制しあいながらその国の政治を実行していくっていうということが求められているのであって、それを考えたら、別に国会が一番偉いのか、国会の下に内閣があるのか、というような議論をしてもしょうがないのではないかということを議論した記憶はありますね。 江橋 そうだと思うんですけど、最初に申し上げたとおり、日本の憲法が混乱しているのは、イギリス型の議院内閣制とアメリカ型の権力分立制がごちゃごちゃになっているという憲法だけでなく、国会法も、内閣法も合わせてね。それで、イギリス型は中央集権的な議院内閣制だと申し上げたと思いますけど、イギリスでいわれるのは、選挙で勝つと内閣が与党に吸収されるっていうんですよね。日本は、どうかっていうと、与党が内閣に吸収されちゃう。吸収去れ損なった民主党の議員、いや、そうすると、俺もそうだっていうかも知れませんけど。吸収され損なった民主党の議員は何やって良いか分からないから、ただウロウロ新人研修とかああいうのに出ているようではしょうがないっていう変なことになっている。イギリス型でもない、アメリカ的の三権分立の考えが交じった議院内閣制っていう不思議な構造になっているんですけれども。それは、それで60年やって来ちゃったんだから、そういう日本的伝統になっちゃたのかな、なんて思っていますけど。福島さんいかがですか、その辺は。 福島 二ついいます。たしかに、日本の国会は変といわれれば、変かも知れないんですが、私は参議院議員でもあることもあり、衆参の二院制には賛成なんですね。自民党が政権を獲っているときに、本当にあっという間に、強行採けっして、法律を天ぷらみたいに揚げるのを見てきて、やっぱり二院制で参議院に来て、じっくり問題点が出てくるっていうこともたいへんあったんですね。ですから、権力の暴走というか、ほいほいほいほいホットケーキ作るみたいに、法律が悪い法律もどんどこできるという状況は、やっぱり国会のなかできっちり議論し、質問して初めて、色んな論点がやっぱり出てくる、あるいは国会の審議の議事録を見て、あそっかと思うことがあったり、新聞記者の人たちが、あっこれは問題なんだと報道することもあるので、やっぱりそれは二院制は必要で、まぁ少し権能を変えるとかはあったとしても、議会制民主主義は、議論が見えるわけですから、内閣はやっぱり何やってても、なかなかなかが見えないわけですから。そういうことはとても必要だと思っています。それで、2点目で言えば、長い長い歴史のなかでは、でもやっぱり市民主権というのが強くなっていると思うんですね。議員立法っていうよりも、私たちは市民立法と言おうっていうような運動を。これは、ずっと1980年代ぐらいでしょうかね。言い始めて、いろんな立法案、みなさんたちも作られた方多いと思うですが、いろんな立法案を作り、そのうち実現したものもあります。児童虐待防止法やドメスティックバイオレンス防止法や、色んな法律を作る。ですから、国会や内閣がどうあるべきかというのは、もちろん重要ですが、市民の力を強くしていく、市民の現場の声を提言にし、立法にしていく、大きな流れのなかの市民立法というのは、市民の立法の提言を強める活動をいっしょにやっていきたいと思っています。それと、護憲大会は、毎年、とりわけ、党首になってから、連続六回目ですかね、今年で、出席しています。毎年の、基調報告も聞いています。この護憲大会でこそ、たとえば、北東アジアにおける安全保障構想。北東アジアにおける非核構想、非核政策非核三原則の堅持、在日米軍基地の再編の見直し、憲法改悪反対、憲法審査会を動かさない、インド洋に自衛隊は行くなとか、あるいは、イラク戦争の反対、イラクに自衛隊を送るな、そんな多くのことをこの護憲大会で議論し、人権の問題ですと、国内人権機関を作ろう、人権侵害救済法を作ろう、男女平等だとか、いろんなことを、この基調報告で、分科会でずっと議論してきたと思います。この護憲大会も26回目、ごめんなさい、46回目なわけですから、そのやっぱり積み重ねのなかで、やっぱりいま新しい政治がですね。北東アジアをやはりどうしよう、北東アジアにおける共同体の構想などを、政府が打ち出すとか、争いの海ではなく実りの海にしようとか、あるいは、国内人権救済機関を作ろう、色んなことを、在日米軍基地の再編の見直しと、まさにいま、提起があるわけです、私たちが、この護憲大会で、46回色々確認してきたこと、そのことすべてではないけれども、この豊かな運動の、現場の運動を護憲大会の延長線上にいま、内閣が提起していることがある。その提起していることを実現するためには、より大きなみんなの運動が必要で、この護憲大会で、是非こういうことは実現しよう、たとえば、憲法審査会を動かないとか、やっぱり沖縄県民の負担軽減のために、在日米軍基地の見直しは、これは、ちゃんとやろう。自衛隊は、テロ特措法は延長しないんだから、もうそれで行くな、とかですね、色んなことを確認し、平和を作っていくことをみなさんたちといっしょに、本当に現実に具体的に、実現をしていきたいというふうに思っております。 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江橋 ありがとうございます。いま、途中でちらっと出た、東アジアのことですけど、次に回るときには、国際社会における日本の政治のあり方みたいなの触れていただければと思いますが。その前に、福島さんがおっしゃったことですけれども、議員立法って色んなパターンがありまして、政府で決めたいんだけど、ある役所が抵抗していてなかなか決まらないから、代わって与党で出してよ、っていう、私はこれを依頼立法っていってるんですけど。依頼立法はダメだっていうのは、小沢さんの言うとおりですけれども、あのいま出ていた、間接発案型議員立法っていう、皮肉な言い方しているんですけれども、NGO、現場が、何か意見があって、政策があって、立法案もあって、それを各政党に持ち込んで、各政党が議員立法という形で出してもらう。私自身が経験したことでいうと、情報公開法がそうだったんです。あれを作る際には、自由人権協会という、福島さんも会員ですけど、私も会員でしたけど、その自由人権協会で、情報公開の勉強会をずっとしていて、そこで育った何人かの人が、当時の自民党、社会党、公明党、各政党に行って、そこで色々説明して、各政党案ができたけど、根っこは、ネタもとは同じですから、各政党の議員提案が議会で揃ったらば、たちまち妥協が成り立って、情報公開法になりました。そういうふうに、直接発案、市民が直接議会に、法律案を発案するのは、直接発案といいますけれども、残念ながら、国会法にはその規定がないので、地方自治法にはありますけれども、国会法にはないので、間接発案、つまりの議員のをお借りしながら、現場の声を国会に届けてい。私は、これは非常に大事なことだし、いくつか、DV法もそうだと思うし、いろんなところで活躍してきたと思うんで、この議員立法の芽は、是非とも育てていただきたいと思います。それと、もう一つは、まだお二人の意見のなかで、良く出てきていないんですけれども、議会の持っている機能というのは、さっき、平岡さんは、立法府と同時に、首相の任命府だといいましたけれども、もう一つあるのは、行政監視の府でありまして。仙石大臣の下で、無駄遣い摘発必殺仕分け人が始まっていますけど、でも行政の無駄っていうのは、行政の足りないところとともに、行政の無駄を一番良く知っているのは、現場であり、われわれな訳です、ですから、私は、三党連立政権は行政の無駄、行政の足りないことに関して、市民から直接に情報を入れていただきたい。伝え聞くところでは、民主党は市民政調にそういう、いわば目安箱を作って、市民による行政の無駄の摘発。見てれば分かるわけですよね。ダムのそばに住んでいればダムがどんな具合に進んでいるか分かっているわけですし、あちこち分かっているわけですから。そういう現場の声、一住民というだけでなくて、運動の声、そういうものをきちんととり込めるようなシステムを作っていただきたい。それは、市民政調でもいいですし、国会、とくに予算審議は衆議院中心、決算審議は参議院中心、決算審議と行政監視は参議院中心と言われていますので、参議院にそういう目安箱を作るのも良いし、いずれにせよ、市民、現場の声がそういうところでも反映できる、そして、それは同時に、人権侵害になるようなことがあった場合には、市民がそれを訴え出ることができる人権委員会というものを作ることともつながると思いますけれども、行政監視、人権確保の市民からの訴えを受け入れられるような受け皿というのを作っていただきたい。そうすれば山ほど、2兆円とか3兆円とかの比じゃない、10兆円くらいの無駄が、ぼこぼこぼこぼこ市民の摘発によって出てくると思いますので。そういうのも作っていただけると良いかな、という意味で、議会も市民の声を受け入れられる議会に、今後育っていただきたいと私は思っています。
さて、そうしますと、第4ラウンドになりますけれども、第4ラウンドはまったくフリーという設定になっていますので、思いの丈を言っていただきたい。ただ、アジアにおける日本のことだけは、是非とも入れていただきたい。東アジアにおける日本という、国際関係における日本という、いままでの議論のなかでは、どうしても内向きな話ばかりしてきましたので、その辺には一言お触れいただけるとありがたいと思いますけれども。では、福島さんからいきましょうか。 福島 何だか、ずっと思いの丈を語っているような気がしますが、どうもすみません。 そうですね、私自身は、政治は未来を作るものだ、政治は希望を作っていくものだ、といってきたので、いよいよやはりいままで、悔しい怒りを持っていたことを、現実にどう具体化するかというところで、とにかく効果を出したいと思っています。たとえば、ちょっと繰り返しになりますが、長いこと、非正規雇用フォーラムを作り、非正規の人たちの問題にとりくみ、派遣法の抜本改正案を三党でまとめ、連立合意のなかで、ばっしとこう入れたので、来年の通常国会では、国会が初めてというか、労働法制の強化をしていく、労働法制の規制を緩和したことが、明確にワーキングプアを作った、これは政治の明確な責任です。政治が作ったんだったら、政治が責任をとって、法律を変えなければならない。ここは愚直なまでに、政治はやるべきだと。政治が間違ってやった、あるいは、政治の責任として、ワーキングプアを生んでいるんだったら、政治は本当に愚直なまでに、そのことを労働法制の規制をすべきだ、一つ一ついままで、本当にいままで怒りを持ってやって来たことに関しては、今度は希望を持って、作り替えるというふうに思っています。たとえば、広島・長崎の平和記念式典に、とくに長崎は毎年必ず出席しているんですが、2020年までに、核廃絶をすると、たとえば、広島市長のあきばさんはいっています。平和市長会とかやっているわけですね。これは、少し前までは、なんか2020年まで無理だよと思われていた人も多いと思います。私も、2020年までに、本当に核廃絶ってできるんだろうかって、ちょっと実はちらっと思っていたんですね。しかし、オバマ大統領の発言や、ノーベル平和賞をもらう、それをノルウェーが応援する。だんだんやはり世界の状況や世界の論調、流れが明確に変わり、私はやはり、本当に力を合わせれば、2020年までに核廃絶ができる、そのことにあっとエネルギーをかけてですね、がんばり抜きたいと思っています。ですから、運動や私たちの政治も課題は山ほどあるけれども、そして、すべてはやっぱり課題だけれども、とくにここに力を入れて、とにかく実現していくってのを、やはり項目立てをして、全部ではなくても、それぞれやはり、それぞれの人がそれぞれとりくむのは、もちろん良いんですが、大きな運動の目標を立ててですね、やはりきちんと本当に実現していく壁をみんなの力で突破していくっていうようなことを、やはりやっていきたいと思っています。北東アジアにおける非核構想や安全保障構想、東アジアと日本ということでいえば、そうですね、最近は、前からもそうなんですが、中南米の大使、先日はアメリカの大使、この間は、韓国の大使、中国の人たちと、とにかく色んな人たちと話す機会も本当に増えました。アメリカ大使のルースさんに会ったときは、「広島にいってくださってありがとうございます。ただ沖縄にも言ってください。辺野古の沖に是非いってください。環境が本当に綺麗なところなんです」と言ったら、11月にはいく予定になっていますと。私は環境派ですとかおっしゃってらっしゃいましたが、また韓国の大使や、アジアの色々な方たちと話す機会も、前よりもずっとずっとずっと増えたように思っています。私は、いままで政治は、いままでの自民党政治は、憲法を踏みにじることを本当にやってきた、憲法を本当に踏みにじって、国民の方を見てこなかった。それから、やはり、歴史をきちっと見ずに、色んな人びとの神経を逆撫でるような、本当に歴史を見つめているのかっていうような言動や、そういうものもあった。だからこそ、常に緊張関係が高まる、と言うようなことを外国でも問題があることもありますけれども。やはり北朝鮮の核兵器の実験や色んなことは、これは断固抗議すべきですし、多くの問題があります。それぞれの国には色々な問題はあるけれども、日本の政治はアジアのなかで、緊張関係を高めていく、そういうことも本当にあったことも事実だと思っています。だからこそ、新しい政治になり、まさにここで、北東アジアにおける非核構想、北東アジアにおける平和構想をどう作っていくかと言うことに全力を挙げたいと思っています。これは、六カ国協議の部隊議長は、前の中国大使でいらっしゃいますし、非常に懇意にしておりますし、何とか六カ国協議を開始をして、北朝鮮にも戻ってもらって、北東アジアにおける非核構想や安全補償構想、少なくともテーブルについて、協議をしようということにみんなが努力をしています。一朝一夕には、できなくても、北東アジアにおける緊張関係を本当になくして、ここで平和を作っていくと言うことを新しい政権のなかで、大臣としても、社民党党首としても、一国会議員としても、一人の市民、個人、国民としても、がんばりたいというふうに思います。 江橋 はい、どうもありがとうございます。平岡さん、いかがでしょうか。 平岡 先日、鳩山総理が初めての所信表明演説をやりまして、いろいろ上長だとかいう批判もありましたけれども、一つ言われた、戦後政治の大掃除をするんだと言う、その考え方っていうのは、まさに政権交代をやった大きな意味のあるものとして、是非、私もその大掃除に参加したいと思っているんですけれども。そのときの話をしていえば、どういう体制で、それをするのかということと、どういうことについてそれをするのかということと、組織と対象をどうするのかということが大きな問題だろうというふうに思っているんです。そのなかで、組織としてどうするかっていう話は、先ほど来から、ずいぶん議論になっている鳩山内閣でどういうふうに政策決定のプロセスをとっていくのかとか、議会がどういう役割を果たしていくのかというようなこと。まさに、試行錯誤をしているというのは、私は現状だろうと思っているのです。先ほど、江橋先生からもご指摘がありました国会の機能のなかには、立法とか総理大臣の選出の他に、行政監視をするという機能があるという話がありました。まさにですね、先ほど私が説明した、各省の政策会議っていうのが、今度作られてですね、与党と政府がいっしょになって、色んなことを相談していくんだというその政策会議、決算委員会に対応する政策会議っていうのが、どっかにあるんでしょうか、と考えてみるとですね、これは、本来あってはならない、行政と国会がいっしょになって行政の決算をどうなっているかっていうのを見るんじゃなくて、やっぱり国会独自の機能として、行っていかなければならない、これを各政党がどう受け止めるかということになったときにはですね、各省政策会議っていう仕組みではうまくいかないのではないかというふうに、私も思うんですね。そういう意味では、まだまだこの仕組みの所は、どういうふうな体制で戦後政治の大掃除をしていくのかという所についていえば、試行錯誤というような状況にあるということで、ご理解いただきたいと思うのですけれども。さらにいえばですね、そういうことを政治主導で、官僚主導ではなくて、政治主導でやろうとしているという姿勢については、みなさんも感じていると思いますし、私もその姿勢が、まずは大事だろうというふうには思っています。ただ、見ているとですね、政治主導ということが具体的に何が行われているかといえば、私が見る限りですね、間違っていたら、福島さんに訂正してほしいのですが、政府のなかにいる、一部の政治家の人たちが夜遅くまで仕事をしているというような形が、新聞に出ていましたけれども。結局、それやっている人が、どういう人かっていうと、過去官僚という人たちですよね。昔官僚だった人たちが夜遅くまでやっているというのが中心ではですね、本当の意味での政治主導にはならないのではないかというような気がするんです。ですから、この政治主導でやっていくという仕組みも、これから本当にどうやっていくのかということも、しっかりと考えていかなければいけない。やっぱり官僚自身もですね、私もかつて官僚でありましたから、思うんですけれども、やっぱりやりがいのある仕事をしたいっていうのは、みんな思っているんですよね。だんだんだんだんこう、上になるに連れて、出世のために、いい天下り先のために、ときの政権与党に少しごまをすろうかとか、上目遣いでヒラメのような形で仕事しようかという気持ちが湧いてきては板とは思いますけれども、やはりやりがいのある仕事がしたいというのも官僚。世界のなかで役人がいない、官僚が以内国はどこかありますか、と聞けば、そんな国はどこにもない、ということであります。やはり、公武に携わる人たちっていうのは必要なわけでありますから、こうした官僚を、如何に国民のために仕事をする人たちにするか、政治主導の政治というなかで如何に官僚をうまく使うのかということは、私はこれからも科されている課題であるというふうに思っております。そこで、今度は、戦後政治のなかの大掃除のなかのですね、対象ですね、何を見ていくのかというところで、よく言われているのは税金の無駄遣いというような話ですよね。やはり、時代が変わるに連れて、これまで当然のように、この政策分野、たとえば公共授業に対してお金を使ってきたけれども、今や時代が変わって、公共事業よりはむしろ、社会福祉とか教育とか、あるいは環境とかそういうところに予算を持っていくべきだというようなことが縦割り行政のなかでできてこなかった。こういうことについても、政治主導の大掃除のなかで、しっかりと見直していかなければならないと思いますし、安全保障の世界も見直していかなければならない、私は大きな分野だろうというふうに思っています。先ほど来から、福島さんの方からも、北東アジア地帯の非核地帯条約の話が出ておりまして、何回も繰り返し出ていますけれども、私自身は、民主党の核軍縮促進議員連盟の事務局長をやっております。会長は岡田克也さんだったんですね。外務大臣になられたんで、会長は退きたいということで、退くことになりましたけれども、この彼とですね、鳩山さんが代表選挙を争ったときにですね、両方とも北東アジア非核条約というものを実現したいということで、公約にも掲げたんですよね。マニフェストにも、条約ではないですけれども、北東アジアの非核化をめざす、いうように表現されているんです。しかし、国連でですで、あれほど、評価の高かった総理の演説の中身は、この北東アジアの非核化の話は、一言も触れられていない。総理の所信表明演説のなかでも、一言も触れられていない、という状況であって。ちょっと私、明日、予算委員会で質問することになっているんですけれども、なんであれほどまでマニフェストとか、代表選挙の公約のなかで触れられていたことについて、演説でも、所信表明演説のなかでも触れられていないのかということについて聞いてみようと、思っているんですよ。ありがとうございます。それでですね、多分なんか色々あるんでしょうけど、私が想像するにはですね、やはり、いままでの外務官僚とか、あるいは、防衛官僚とかですね、あるいは、アメリカの軍事的な分野にかかっている人たちのなかで、核の拡大抑止力、あるいは核の傘というような指向からどうしても、離れられない人たちがいる。この人たちを、やっぱりしっかりとわれわれが、眼を覚まさしてあげなければいけない。その為にはね、結構われわれも、譲るっていうと変ですけど、安全保障のときに、核の抑止力がなくても、私たちはちゃんとこういうことでやっていけるんだということをちゃんと示していかなければならない。そこは、本当に軍事的な問題だけでなくてですね、ある意味では、信念みたいなものですね。マハトマ・ガンジーが私が尊敬する政治家の一人でありますけれども、彼の非暴力主義、そんなことで国民は守れるのか、そんなことで独立は勝ちうるのかと、問われたけれども、彼はそれをやり通して、独立を戦争なしに成し遂げた。それだけの信念を持ってとりくんでいかなければならない、そういう課題でもあろうかと思うんです。そういう意味で、これまでの戦後政治の大掃除をするなかに於いては、政策分野において、しっかりとした信念を持って、ある所では、われわれこれは我慢するんだという所を、出していかなければいけないんではないかなというふうにも思っているんです。そして、この北東アジアの非核地帯条約は、東アジア共同体というものを考えたときには安全保障面での、一つの課題だろうと思いますけれども、すぐに安全保障面だけで、この東アジア共同体というものを構成していくというか、安全保障を必ずしっかりと確立した上でなければできないということではなくて、やはりEUがそうであったように、最初は石炭同盟みたいな所から始まったように、経済的なところ、経済のなかでもごく一部の本当に、みんなが協力したら良いというような所から、始めていって、どんどんどんどん拡大していって、最後はEU諸国のようにですね、EU諸国間では、もう戦争っていうようなことは考えられないというような状況まで持っていくというようなことで、長い時間かかるかも知れませんけど、努力をしていきたいと、そんなふうに私は思っているわけです。いずれにしても、戦後政治の大掃除、この鳩山内閣で是非やりたいということで、考えていまして。政府のなかにはいませんけれども、与党の一員としても、是非その方向で進められるように、国民のみなさん、有権者のみなさん、市民のみなさんと共同してがんばってきたいというふうに思っております。 江橋 ありがとうございます。もう残り… 平岡 私ですか。普天間問題。私は先ほど言いました岩国というところが、私の選挙区でありまして、厚木基地から空母艦載機60機が、岩国に移駐をするというようなところで、ときの自公政権のそういう中身の決定の仕方、あるいは政府間で決定し、閣議決定した後の地元に対する受け入れを容認を迫ったときの飴と鞭のやり方、これに対して、たいへん憤りを感じて、国会でも活動をしてまいりました。普天間の話について言えばですね、先だって、今年の2月、3月ですか、例のグアム移転協定がありまして、そのときに、私たちの仲間といっしょに沖縄にも行きまして、普天間に行って、伊波宜野湾市長さんとも話をしましたし、そして辺野古にいって、テント村、いやテント村ではなく、テント張って、あそこをずっと監視しておられる方々とも会って、船にも乗っていきました。私は、いま、沖縄に日本の国の米軍基地の75%があるということ、これに対しては、沖縄の基地負担の軽減というのを是非計っていかなければいけない、民主党が掲げた県外、あるいは国外移転ということについては、是非実現していかなければならない、そんな気持ちを持っております。その方向で、実は、岡田克也さんなんかにもいろんな県外に移転する案というのは、これまで検討されてきた経緯があるじゃないですか、と。たとえば、苫小牧であったり、あるいは、佐賀空港であったりとか、あったはずだと。そういうようなことについてもですね、しっかりと検討してほしいと申し上げました。なかなか岡田さんは、原理主義的であるというか、理屈が立たないとなかなか動かない人でもあるので、彼はかなり調べてみたような気配がありました。なかなか県外移転というのは、いままでの選択肢のなかでは、難しいんだというようなことは言っていました。しかし、先ほど言いましたけれども、実務的に難しいというわけではなくて、やはり、そこはある意味での、なんといいますか、マハトマ・カンジーみたいな、絶対これでいかなければ行けないんだという気迫っていうのがなければいけないというふうにも思ってますので、是非、県外国外移転ということも、社民党さんが唱えておられることでもありますけれども、私自身、民主党の私の仲間は、その方向で、いま一生懸命がんばっているつもりであります。 江橋 どうもありがとうございます。平和フォーラムは、これまで、とりわけ東アジアにおける平和のために、さまざまな政策的な提言もしてきましたし、それだけでなくて、実際に日中、日韓、日朝の市民交流という形で、これまで蓄積を重ねてきたと思います。私たちは、従って今後の日本の外交政策のあり方についても、私たちなりにものを言える立場であるのかなと思っていまして、もう既に出ていますように、非核の、平和の東アジア、日中韓朝の間で、不戦の近いと責任の明確化がはっきりするようなそういう関係を作っていきたいと思います。さて、もう時間がありません。今日のシンポジウムを終わらさなければなりません。非常に生々しいお話がいっぱい聞けまして、良かったと思いますけれども、同時に会場のなかには、なんか今日のいつものと違うなという印象をお持ちの方もいるかと思います。ある意味では、われわれ慣れぬことをやっていたと思います。これまでですと、平和の具体的課題、人権の具体的課題、環境の具体的課題について多く語りあって来た訳ですが、今回は政府のシステムとか、議会のシステムとか、そんな話になっていたように思います。でも、鳩山首相も言っていますけれども、8月30日の選挙というのは、実は血を流さない投票革命であったと私は思っています。日本の歴史始まって、初めて、市民が投票箱を通じて、政権を選択した。そして、政権交代はどんな政権交代でも、私は素敵だと思っています。どんなにひどい政権でも、最低限できることは、前政権の腐敗を暴露すること、大掃除、いや、小掃除くらいはできるということ。鳩山首相は単に、麻生政権とか、安倍政権の大掃除だけではなくて、戦後政治の大掃除をなさるとおっしゃっているんですから、たいへん結構だと思っております。つまりそれは、戦後ずっと続いてきた、官僚支配、年金の問題なんかを見れば、翻ってみれば、昭和30年代から腐っていたわけですから、官僚支配がいかに腐っていたのか、その腐りきった官僚支配をなくして、国民主権に戻していくんだとおおいに結構だと思っております。たしかにまだ、課題は山ほどありまして、平岡さんも、福島さんもおっしゃっていたように時間のかかる話だと思います。何しろ、官僚支配を脱すると言っても、民主党の言っているのは行政官僚の支配を脱するぞと言うだけですけれども、国会には、衆議院にも参議院にも、立法官僚というのがいまして、衆議院5000、参議院3000。昔、細川内閣のときに、内閣総理大臣になってみて、首相官邸に入ってみて、首相官邸にいる政治家は、総理大臣と官僚だけで、後は全員官僚だった。そういうところから、これじゃまずいって大臣兼首相補佐官とか、政治家の声を官邸に入れようってことがありましたけれども。2007年、江田さんが議長になって、今度、横路さんが議長になって、いってみたらば、議長以外は全員官僚ですから、立法官僚の掌の上で踊らせていようということを脱して、いかに市民に開かれた、市民の議会にしていくかということが問題でありますし、その先には司法官僚もあります。最近も、ひどい判決をいっぱい出していますけれども、色んな裁判所に跳梁跋扈している東大法学部出の司法行政ばっかりやっていたような、そのくせ最高裁なら、私たちの枠は10人もいます、とかいう、そういう司法官僚とのたたかいもあるだろうと。つまり、官僚主導の日本を市民主導の日本に変えていくというたたかいは、非常に深く深く徹底していかなければならないものであり、いわば、日本中にはびこっている官僚菌をなくしていこうということですから、時間もかかると思います。そのなかで、民主党が果たして、官僚主導をなくせるのか、民主党が官僚主導になっちゃうのか分かりませんけれども、そうならないように、われわれ市民の声を出し続けたいし、私が最前から申し上げているとおり、それは一個人として、たとえば、誰の知り合いだから誰それにものを言おうというのではなくて、市民運動、私たちは環境の運動、人権の運動、平和の運動として、政府にものの言えるそういうチャネルを作ってほしい。無血革命は始まったばかりです。私たちは市民の政府を作るというところまでがんばりたいと思っています。市民の政府というのは、市民が市民のままで、市民の運動体として、政策に関わり、その人たちの意見が政治にきちんと反映される政府だと思います。民主党がどこまでがんばれるか分かりませんし、もしかしたら、民主党も再編されて、平岡さん的にいえば、本当に心の底から信じることができる政党ができるかも知れませんけど。どうなるにせよ、政権がどうなるにせよ、市民の政府を作る、運動の声を政治に届けるということには、今後ともがんばっていきたいと思います。 そういうわけで、システム論の話で、なんか憲法の授業みたいで申し訳なかったと思いますけれども、今日のシンポジウムは終わりにしたいと思います。色々と、本当に貴重な内輪話も含めてお話しいただいたお二人に、もう一度拍手でよろしくお願いします。 それでは、総合司会の方にお戻しいたします。 |
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