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外国人人権法連絡会/人権政策への転換を求めるNGOアピール

2010年3月27日

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 今、日本は大きな転機を迎えている。
 グローバリズムという激流の中で、経済的貧困や政治的抑圧から逃れるために国境を越えて日本に移住する人たちが増え、ここ20年間で外国人登録者数が100万人から220万人へと急増している。のみならず、外国籍住民の多国籍化と定住化、国際結婚による多文化家庭の増加傾向はますます強まっている。その一方で、このような日本社会の「多民族・多文化」化に対するいわば焦燥感が、排外主義という形を与えられて公然化している。しかし、それを抑止すべき法制度はない。
 いま日本経済は、世界的な金融恐慌の影響により不況にあえいでいる。その中で、外国人労働者の多くが真っ先に派遣切りや雇い止めに遭っている。しかし、それに対する「帰国対策」はあっても、「労働者政策」はない。
 2007年から外国人雇用状況報告が義務化され、同年11月からはUS-VISIT日本版が実施された。そして昨年には、外登法に代わって「新たな在留管理制度」「外国人の住民台帳制度」を新設する改定入管法・入管特例法・住民基本台帳法が公布された。この2009年改定法は2012年から実施されるが、人権政策がまったく不在のまま、究極の「外国人監視・管理」制度が作られようとしている。
 一方、昨年9月、民主党を中心とする新政権が誕生した。また今年2月24~25日、国連の人種差別撤廃委員会で日本審査がおこなわれ、3月16日には委員会の総括所見が発表された。しかし、民主党がマニュフェストで掲げた国内人権機関の設置と、個人通報制度を定めた選択議定書の批准は、いまだ実現していない。それどころか、「北朝鮮バッシング」の中で、高校無償化制度からいったん朝鮮学校を外そうとまでしている。これは、あからさまな差別政策である。
 「韓国併合」100年、すなわち「在日」100年を迎える今年、私たちは日本がかつて他国を侵略し、植民地として踏みにじり続けていた歴史的事実をふりかえる。そして、植民地主義的な支配や意識のあり方が、今あたらしく再編されつつあることを直視し、それを断固として拒否する。  私たちは、このように強まる監視社会化と人種主義に対峙して、「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」と「人種差別撤廃法」の制定、「政府から独立した国内人権機関」の設立をめざす。それが、多民族・多文化共生社会の第一歩だと確信するからである。
 そのためには、日本人と、外国人・民族的マイノリティとの「共同の闘い」、在日コリアンなど旧植民地出身者と、移住労働者・移住者・難民との「連帯」が必要である。私たちは各地のそれぞれの闘いをつなぎ、一人ひとりの声を合わせて、以下のことを、私たちの「共同の意思」として、政府と国会、自治体、そして日本社会に向けて表明する。

  1. 私たちは、政府と国会に対して、人種差別撤廃委員会の勧告にしたがってすみやかに「人種差別撤廃法」を制定し、「国内人権機関」を設置することを求める。
  2. 私たちは、政府と国会に対して、国際人権諸条約の選択議定書(個人通報制度)をすみやかに批准すること、また「すべての移住労働者とその家族の権利保護条約」の批准に向けて、「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」を制定し、外国人法制度を全面的かつ抜本的に改正することを求める。
  3. 私たちは、政府と国会が、在日コリアンなど旧植民地出身者とその子孫に対して、日本の歴史責任を明記し、国際人権法が定める民族的マイノリティとしての地位と権利を保障する人権基本法を制定することを求める。
  4. 私たちは、地方自治体に対して、「外国人・民族的マイノリティ人権条例」と「人種差別撤廃条例」「多民族・多文化共生教育条例」を制定し、国籍や在留資格にかかわりなく「住民」としての地位と権利を保障すること、とりわけ、さまざまな国籍の多様な文化を持つ外国人住民が、客体ではなく主体として地方自治・住民自治に共同参画できる制度を設けることを求める。

「管理政策から人権政策への転換を求めるNGOフォーラム」参加者一同
外国人人権法連絡会

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